CD26およびガングリオシドGD3を介するT細胞免疫応答の制御機構の解析


研究課題名 CD26およびガングリオシドGD3を介するT細胞免疫応答の制御機構の解析
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2002
研究期間 2002-2003
研究課題番号 14570406
研究代表者 細野 治  (ホソノ,オサム) 東京大学・医科学研究科・助手
研究代表者番号 50190210
研究機関 東京大学 研究機関番号:12601
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[2] 内科学一般 研究分野コード:631
キーワード CD26 / dipeptidyl peptidase IV / ガングリオシド / T細胞 / 免疫応答
研究概要 CD26分子はT細胞の表面分子であり、その細胞外ドメインにdipeptidyl peptidase IV酵素活性を有する。そしてCD26のDPPIV活性を介したケモカインとの相互作用がT細胞の遊走亢進、活性化に関与し炎症や免疫応答を制御している。我々はメモリーT細胞がCD45RO分子とともにCD26分子およびガングリオシドGD3を選択的に発現していること、CD26陽性T細胞は関節リウマチの炎症局所で増加し、滑液リンパ球ではCD26に比べてGD3の発現が亢進していることを明らかにしてきた。本年度はCD26およびGD3を介するT細胞免疫応答の制御機構について以下のことを検討した。
1.CD26のシグナル伝達分子の探索および解析:CD26分子は細胞内に6個のアミノ酸しかなくシグナル伝達のためには他のシグナル伝達分子の関与が必要と考えられている。CD45分子との会合が強く示唆されたが、そのシグナル伝達にはlipid raftが関与していた。さらに、詳細な機序について検討をすすめる予定である。また、CD45以外のシグナル伝達分子についても、各種の細胞および刺激を用いて、抗CD26抗体による免疫沈降を行ないいくつかの分子が検出されており、同定をすすめている。
2.CD26およびGD3陽性T細胞の遊走能亢進機序の解析:CD26陽性T細胞はLFA-1分子を介する血管内皮細胞との接着後にtransendothelial migrationするが、GD3陽性T細胞はGD3と血管内皮表面の分子との相互作用を介して、無刺激の状態で遊走が起きるという違いを認めた。さらにリンパ球遊走に関与する細胞内分子であるCas-Lのリン酸化の状態をGD3陽性T細胞およびGD3刺激下で検討するとともに、ケモカインレセプター(特にCXCR4、CCR1、CCR5)との関連の検討も進めている。
発表文献 Hisakawa N.:   "Aberrant responsiveness to RANTES in synovial fluid T cells from patients with rheumatoid arthritis"  Journal of Rheumatology 29(6).  1124-1134  (2002)  
Kobayashi H.:   "Reduction of serum soluble CD26/dipeptidyl peptidase IV enzyme activity and its correlation with disease activity in patients with systemic lupus erythematosus"  Journal of Rheumatology 29(9).  1858-1866  (2002)  
Ohnuma K.:   "G1/S cell cycle arrest provoked in human T cells by antibody to CD26"  Immunology 107(3).  325-333  (2002)  
Hosono O.:   "CD26: a key molecule in immune regulation and autoimmune diseases"  Modern Rheumatology (in press).  


 

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