タンパク質性ヘパラナーゼ阻害物質のガン転移に対する抑制効果についての研究


研究課題名 タンパク質性ヘパラナーゼ阻害物質のガン転移に対する抑制効果についての研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2002
研究期間 2001-2002
研究課題番号 13770246
研究代表者 雨宮 科名  (アメミヤ,カナ) 近畿大学・医学部・助手
研究代表者番号 30195929
研究機関 近畿大学 研究機関番号:34419
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[2] 内科学一般 研究分野コード:631
キーワード ヘパラナーゼ / ガン転移 / ヘパラナーゼ阻害物質
研究概要 がん細胞の転移、浸潤の克服に重要な役割を担っている基底膜分解酵素、その中でもヘパラン硫酸分解酵素(ヘパラナーゼ)の活性を阻害し、がん細胞の転移、浸潤抑制することが、がんの克服に重要と考え、その活性を抑制すると予測されるヘパラナーゼ活性阻害物質の性質を明らかにするための実験を行った。そして、さらに今年度は、阻害物質による抑制以外の活性抑制の可能性も探った。
〔新たな知見〕ヒト胎盤cDNAライブラリーを鋳型にしたPCRの結果、約1.7kbと約1.5kbの2本のバンドが主に得られた。この2つのcDNAをクローニングし、塩基配列を調べたところ、一つは、約1.7kbの既知のヘパラナーゼcDNAで、もう一方の約1.5kbのものは、174塩基欠損したヘパラナーゼcDNAであった。その欠損した部分はヘパラナーゼ遺伝子のエキソン5に相当し、alternative splicingの産物である可能性が考えられた。この欠損部位には、3つの推定N糖鎖結合部位とプロトンドナーと考えられる225番目のGluが含まれ、かなりの構造的、機能的変化が考えられる。実際に、これら1.7kbと1.5kbのヘパラナーゼcDNAをそれぞれCOS-7にトランスフェクトし、Heparan Degradation Enzyme Assay Kitでヘパラナーゼ活性の測定をしたところ、1.7kb由来のヘパラナーゼには、高い活性がみられたが、1.5kb由来のものには活性が全くみられなかった。
以上のことから、今回見出されたalternative splicingによるヘパラナーゼの発現制御が、その活性の抑制に関与する可能性があるのではないかと考えられた。


 

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