免疫・神経・内分泌クロストークにおけるマクロファージ遊走阻止因子(MIF)の役割


研究課題名 免疫・神経・内分泌クロストークにおけるマクロファージ遊走阻止因子(MIF)の役割
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2002
研究期間 2001-2002
研究課題番号 13770243
研究代表者 小谷 素子  (コタニ,モトコ) 東京理科大学・生命科学研究所・助手
研究代表者番号 30318232
研究機関 東京理科大学 研究機関番号:32660
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[2] 内科学一般 研究分野コード:631
キーワード MIF / エンドトキシンショック / グルココルチコイド / 肝炎 / 接触性過敏症 / 抗体産生
研究概要 ○MIFの内分泌系における役割 マクロファージ遊走阻止因子(MIF)は、免疫系のみならず、内分泌系、細胞の分化増殖など、非常に多様な生体機能に関与していることが報告され注目を集めている。我々は抗MIF抗体の投与により血中のコルチコステロン濃度が顕著に上昇することを見い出した。このことはMIFがグルココルチコイドの作用を阻害するだけでなく、その分泌も制御している可能性を示唆している。
○MIFの系における役割 WTとMIF KOマウスにD-Gal+SEBを投与したところ、MIFKOマウスではWTマウスに比べて有意な血中GOT/GPT値の上昇が見られ、MIF KOマウスの方がWTマウスより重篤な肝炎を発症していた。この時MIF KOマウスの肝細胞は早期から激しいアポトーシスを起こしていた。この時の肝臓におけるサイトカイン産生をRT-PCR法によって調べたところ、MIF KOマウスではIL-4,IFN-γの発現が亢進していた。Con A誘導肝炎においては、肝臓中のNKT細胞が発現するIL-4が肝炎の発症に非常に重要であることが知られていることから、MIF KOマウスにおいてNKT細胞の機能の亢進が見られるのではないかと考え、肝リンパ球および脾臓細胞をin vitroでNKT特異的なマイトジェンであるαガラクトシルセラミド(αGalCer)で刺激したところ、MIF KOマウス由来の肝リンパ球は、IL-4産生量が高くなっていることが示され、MIF KOマウスの肝NKT細胞は非常に活性化しやすい状態になっており、これが肝炎悪化の原因であることが示唆された。
また今年度は接触性過敏症(CHS)におけるMIFの役割についても検討を行った。MIF KOマウスではDNFB誘導性のCHSが増悪する傾向があり、これはMIF KOマウスのT細胞よりもむしろ抗原提示細胞側に原因があることを明らかにしている。
発表文献 Hayashi T:   "Analysis of the Mammary Gland T cells on the Staphylococcal Bovine Mastitis"  International Symposium on Staphylococci and Staphylococcal Infections 10.  6-19  (2002)  
小谷素子:   "自己免疫疾患の発症における補助シグナルの役割"  Molecular Medicine 39(10).  1142-1148  (2002)  


 

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