| 研究課題名 | 細胞の癌化におけるRas標的蛋白質PLCεの役割 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2005 |
| 研究期間 | 2004-2005 |
| 研究課題番号 | 16790187 |
| 研究代表者 | 枝松 裕紀 (エダマツ ヒロノリ) 神戸大学・医学系研究科・助手 |
| 研究代表者番号 | 70335438 |
| 研究機関 | 神戸大学 研究機関番号:14501 |
| 研究種目 | 若手研究(B) 研究種目コード:260 |
| 研究分野[3] | 病態医化学 研究分野コード:6906 |
| キーワード | ras / 癌遺伝子 / 抗癌剤 / モデル動物 / 細胞内シグナル伝達 / 分子標的治療 / 分子生物学 / 皮膚癌 |
| 研究概要 | PLCεは、ras遺伝子産物Ras蛋白質とその類縁のRap蛋白質によって制御をうけるホスホリパーゼCである。これまでのPLCεノックアウトマウスを用いた解析により、PLCεの欠損が7,12-ジメチルベンズアントラセン(DMBA)をイニシエーターに、12-O-テトラデカノイルホルボール-12-アセテート(TPA)をプロモーターに用いる皮膚二段階化学発癌実験でパピローマの形成とその悪性進展を阻害すること、ならびにTPA処理が引き起こす皮膚の過形成を抑制することを示してきた。その機構の解析を主に次の二つの方法で行った。 1.ノックアウトマウスに生じた腫瘍の解析:TPAが引き起こす皮膚の過形成時に発現誘導される遺伝子を解析し、ヘパリン結合性上皮成長因子(EGF)様成長因子(HB-EGF)など過形成誘導に関わる遺伝子の誘導が、PLCεノックアウトマウスで抑制されていることを見出した。 2.ヒト癌細胞株やマウス皮膚初代培養を用いた解析:ヒト大腸癌由来DLD-1細胞やヒト膵臓癌由来Panc-1細胞などのras遺伝子に活性型変異を持つ癌細胞株においてPLCε特異的siRNAを用いてPLCεをノックダウンしたが、それらの細胞の増殖や生存への顕著な影響は認められなかった。また、PLCεノックアウトマウス由来の初代培養ケラチノサイトでのTPA刺激で誘導される遺伝子を解析し、シクロオシシゲナーゼ(COX)-2などの発現誘導が抑制されていることを見出した。これらの遺伝子発現誘導の抑制が、PLCεノックアウトマウスで見られる皮膚過形成の抑制に関わる可能性が示唆された。 |