プロスタグランジンの認知・記憶に対する影響とその生理メカニズム


研究課題名 プロスタグランジンの認知・記憶に対する影響とその生理メカニズム
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2005
研究期間 2004-2005
研究課題番号 16790182
研究代表者 水野 誠  (ミズノ マコト) 新潟大学・超域研究機構・助教授
研究代表者番号 20345515
研究機関 新潟大学 研究機関番号:13101
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[3] 病態医化学 研究分野コード:6906
キーワード プロスタグランジン / 認知機能 / 驚愕反応 / シクロオキシゲナーゼ / ドパミン
研究概要 COX2ノックアウトマウスを用いた認知行動に関する行動解析
小動物驚愕反応測定装置にて音に対する驚愕反応強度およびPPI(プレパルスインヒビション)を測定した。驚愕反応を誘発する感覚刺激としては、音刺激(120dB)を用い、プレパルス刺激として環境騒音(バックグランドノイズ)レベルより5、10、15デシベル高い音圧の刺激(75、80、85dB)を与え、その100ミリ秒後に、音圧が120デジベルのパルス刺激を与えた。120dB単独の時の驚愕反応とプレパルスを組み合わせた時に起きる驚愕反応の減少分をPPIとした。PPIを測定することで認知機能が評価できる。その結果、COX(シクロオキシゲナーゼ)2ノックアウトマウスは野生型に比べ同等な音驚愕反応を示したが、PPIは異常に低下していた。従って、COX2およびプロスタグランジンが脳の認知機能に重要な役割を持っていることが示唆された。さらに、認知機能にアラキドン酸からのプロスタグランジンの生成が関与をしているかを解析するために、プロスタグランジンの生成を抑制する阻害剤(COX阻害剤)をラットに投与し同様に認知機能を評価した。しかしながら、溶媒投与群とは顕著な違いは見られなかった。ドパミン神経系への栄養因子としてEGF(上皮成長因子)がある。幼若期のラットにEGFを投与して得られた、PPIの低下など示す認知機能障害動物にCOX阻害剤を投与して行動を評価した。COX阻害剤を1週間の慢性投与しPPIを測定したところ、有意な改善効果は見られなかった。以上の結果では、COX2の遺伝子を完全に欠損させた場合で認知機能に影響が見られたことから、内在性プロスタグランジンの発現が認知機能に関与していることが示唆された。


 

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