痛覚制御ペプチド、ノシスタチンとノシセプチンの産生遊離機構の細胞個体レベルの解明


研究課題名 痛覚制御ペプチド、ノシスタチンとノシセプチンの産生遊離機構の細胞個体レベルの解明
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2003-2004
研究課題番号 15590257
研究代表者 芦高 恵美子  (アシタカ エミコ) 関西医科大学・医学部・講師
研究代表者番号 50291802
研究機関 関西医科大学 研究機関番号:34417
研究分担者 伊藤 誠二  (イトウ セイジ)  関西医科大学・医学部.  教授  (80201325)   
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[3] 医化学一般 研究分野コード:6905
キーワード ノシスタチン / ノシセプチン / 痛覚反応 / BRET / プロセッシング / プロセッシング酵素 / 分泌経路
研究概要 ノシセプチン/オーファニンFQ (N/OFQ)とノシスタチン(NST)は、同一前駆体タンパクから産生され、痛覚伝達において相反する作用を示す。ペプチドの産生、遊離が重要な制御機構の一つであると考えられる。Bioluminescence Resonance Energy Transfer (BRET)を用い、生細胞においてタンパクのプロセッシングを定量的にモニターできる新規プローブを開発し、NSTとN/OFQのプロセッシングに適用できることを明らかにした。本研究は、開発したプロセッシングモニタープローブを導入した細胞および神経回路網の解析が可能となる個体レベルにおいて、NSTとN/OFQの産生、遊離の動的な変化の追跡、それを制御する分子の同定、疼痛発症との連関の解析を行い、疼痛発症制御機構の解明を目的とする。
開発した系を用いNSTとN/OFQの産生には、少なくともfurin、PC1およびPC2が関与していることを明らかにした。内因性にfurinを発現している細胞に、PC1およびPC2を発現させると、N/OFQはデンスコア小胞に、NSTは、PC2発現細胞では、デンスコア小胞に、PC1発現細胞においては、未熟なデンスコア小胞に存在していた。NSTは、PC1発現により恒常的分泌経路を、PC2発現により調節的分泌経路を介して分泌された。また、炎症性の痛覚モデルマウスにおいて、脊髄後角においてfurinとPC2が顕著に上昇する興味深い結果が得られた。このことは、プロセッシング酵素の誘導により、NSTの産生や分泌経路が異なり、N/OFQの痛覚発症が制御されている可能性が示唆された。また、プロスタグランジンE_2によるアロディニアは、N/OFQの遊離を介しており、NSTによってその痛覚反応は抑制されたことより、NSTとN/OFQの遊離調節により、痛覚制御がなされていることも示唆された。
発表文献 Otsuji, T.:   "Monitoring for dynamic biological processing by intra-molecular bioluminescence resonance energy transfer system using secreated luciferase."  Anal.Biochem. 329.  230-237  (2004)  
Unezaki, S.:   "Characterization of the isofrms of MOVO zinc finger protein, a mouse homologue of Drosophila Ovo, as transcription factor."  Gene 336.  47-58  (2004)  
Mabuchi, T.:   "Pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide is required for the development of spinal sensitization and induction of neuropathic pain."  J.Neurosci. 24.  7283-7291  (2004)  
芦高恵美子:   "医学のあゆみ 痛みシグナルの制御機構と最新治療エビデンス、ノシセプチンの疼痛制御"  医歯薬出版株式会社.  261  (2004)  


 

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