DNA損傷依存的姉妹染色分体早期分離の、p53結合蛋白質1による抑制機構の解析


研究課題名 DNA損傷依存的姉妹染色分体早期分離の、p53結合蛋白質1による抑制機構の解析
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2003-2004
研究課題番号 15590255
研究代表者 岩淵 邦芳  (イワブチ クニヨシ) 金沢医科大学・医学部・助教授
研究代表者番号 10232696
研究機関 金沢医科大学 研究機関番号:33303
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[3] 医化学一般 研究分野コード:6905
キーワード 分子生物学 / 細胞周期 / 姉妹染色分体 / DNA損傷修復 / p53 / 53BP1 / ダイニン / ATM
研究概要 p53結合蛋白質1(53BP1)は、DNA二重鎖切断が形成されると切断部位に集積し、免疫染色法で確認可能な核内のfocus(dot)を形成することから、DNA損傷の修復、またはDNA損傷チェックポイントに関与するものと考えられている。53BP1について、以下の研究実績を得た。
1.大腸癌細胞株SW48が53BP1を発現していないことを見出し、SW48細胞に53BP1を発現させた細胞株を樹立した。
(1)X線照射後のSW48細胞をコルセミド処理すると、metaphaseに停止しているにも関わらず姉妹染色分体が分離する、いわゆる姉妹染色分体早期分離が高率にみられた。
(2)この姉妹染色分体早期分離はDNA損傷依存性で、さらに53BP1を発現させると完全に抑制された。
2.酵母two-hybrid systemを用いて、53BP1がモーター蛋白であるCytoplasmic dynein, light chain(CDL)と結合すること見出した。CDLの16番目のトレオニン残基は、DNA損傷チェックポイントにおいて中心的な役割を果たしているリン酸化酵素ATMにより、in vitroでリン酸化された。
3.細胞へのX線照射後、53BP1はクロマチンに結合した。クロマチン結合に必要な領域(1052〜1709残基)からなるポリペプチドは、in vitroでDNAに結合し、さらにDNA損傷修復に直接関与するLigase IVの酵素活性を高めた。
以上より53BP1は、DNA損傷修復、および有糸分裂期のDNA損傷チェックポイントに関与することが示唆された。
発表文献 Yongheng Cao:   "Hepatitis C virus core protein interact with p53-binding protein, 53BP2/Bbp/ASPP2, and inhibits p53-mediated apoptosis."  Biochem Biophys Res Commun. 315・4.  788-795  (2004)  
Kuniyoshi Iwabuchi:   "Potential role for 53BP1 in DNA-end joining repair through direct interaction with DNA."  J.Biol.Chem. 278・38.  36487-36495  (2003)  


 

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