神経回路形成期におけるチロシンホスファターゼPTPδ及び相互作用分子の機能解明


研究課題名 神経回路形成期におけるチロシンホスファターゼPTPδ及び相互作用分子の機能解明
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2003-2004
研究課題番号 15590250
研究代表者 中村 史雄  (ナカムラ フミオ) 横浜市立大学・医学部・講師
研究代表者番号 10262023
研究機関 横浜市立大学 研究機関番号:22701
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[3] 医化学一般 研究分野コード:6905
キーワード チロシンホスファターゼ / ニューロピリン1 / PTPδ / セマフォリン / Sema3A / 神経回路形成
研究概要 ニューロピリン1(NRP1)とPTPδの相互作用の検討:昨年度見いだした細胞外領域における2分子の相互作用をさらに検討した。マウス脳より抗PTPδ抗体を用いて免疫沈降を行ったところ、NRP1が免役共沈した。これは生体内においても2分子が相互作用していることを示す。
COS-7細胞にNRP1とPTPδを同時に発現させ、セマフォリン-3A(Sema3A)を添加すると、細胞の形態変化が見いだされた。この反応は以前に報告されたNRP1とPlexin-Aの複合体によって媒介される反応に類似した。またNRP1,PTPδをそれぞれ単独で発現させた細胞ではSema3Aによる形態変化は見いだされなかった。
次にこの反応がPTPδの細胞内ホスファターゼ領域により媒介されるかを検討した。PTPδは2つのホスファターゼ領域(D1,D2)を持ち、D1領域のみに酵素活性があると考えちれている。D1領域の変異体とNRP1を共発現させた細胞は、Sema3Aによる形態変化を起こさなかった。一方、D2領域の変異体は野生型と同様に反応を媒介した。この結果はPTPδD1領のホスファターゼ活性によりSema3Aの反応が細胞内へ伝えられることを示唆している。さらにPTPδと同じファミリーの分子であるLARやPTPσを用いて同様の実験を行ったが、細胞の形態変化は見いだされなかった。
以上の結果からNRP1・PTPδ複合体は、NRP1・Plexin-A複合体とは異なる新たなSema3Aの機能的受容体と考えられた。


 

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