転写因子遺伝子を用いた胚幹細胞のインスリン産生細胞への分化誘導


研究課題名 転写因子遺伝子を用いた胚幹細胞のインスリン産生細胞への分化誘導
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2005
研究期間 2003-2005
研究課題番号 15390092
研究代表者 宮崎 純一  (ミヤザキ ジュンイチ) 大阪大学・医学系研究科・教授
研究代表者番号 10200156
研究機関 大阪大学 研究機関番号:14401
研究分担者 倭 英司  (ヤマト エイジ)  大阪大学・医学系研究科.  助教授  (20273667)   
研究種目 基盤研究(B) 研究種目コード:310
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[3] 医化学一般 研究分野コード:6905
キーワード 細胞 / 転写因子 / インスリン / 再生 / ベータ細胞
研究概要 本研究では、膵ベータ細胞への効率的な分化誘導を目的として、ベータ細胞の分化に重要と考えられる転写因子pdx-1の発現を制御できるシステムを導入したES細胞を用いて、in vitroで分化誘導した状態での細胞における発現遺伝子の影響を検討した。まず、テトラサイクリン制御下にpdx-1遺伝子の発現制御可能なES細胞を作製した。このpdx-1発現細胞を胚様体形成などの分化誘導した場合、インスリン産生細胞への分化が誘導されるかどうかを、RT-PCR、免疫染色などで検討した。その結果、インスリンを発現する細胞を認め、分化誘導が可能であることが示された。しかし、継代を重ねるとインスリン産生は減少した。そこで、ベータ細胞の分化に重要と考えられる種々の転写因子を発現するアデノウイルスベクターを作製し、この細胞に導入、同様な解析を行った。その結果、neuroD遺伝子を導入した細胞について、インスリン2遺伝子の発現上昇のみならず、インスリン1遺伝子が発現してくることが示された。また、グルカゴン、ソマトスタチンなど膵臓関連遺伝子の発現を認めた。
さらに、分化誘導の効率を上げる目的で、内胚葉系の細胞で発現するsox17遺伝子をテトラサイクリンで発現制御可能な細胞を作製し、同様な検討を行った。その結果、sox17の発現を誘導した細胞を分化させた状態で、pdx-1、mafAを導入すると、インスリン2遺伝子が発現することが確認された。以上、これらのベータ細胞の発生分化に重要と考えられる遺伝子の発現を誘導可能な細胞を用いることにより、関連すると考えられる転写因子、増殖因子の遺伝子を発現させ、in vitroにおけるベータ細胞への分化誘導のさらなる効率化に寄与する知見が得られるものと考えられる。
発表文献 Miyazaki, S. et al.:   "Development of a single-cassette system for spatiotemporal gene regulation in mice."  Biochem.Biophys.Res.Commun. 338.  1083-1088  (2005)  


 

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