加齢によるNO産生遊離機能低下の機序解明と内皮細胞機能改善の試み


研究課題名 加齢によるNO産生遊離機能低下の機序解明と内皮細胞機能改善の試み
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2003-2004
研究課題番号 15590220
研究代表者 片野 由美  (カタノ ユミ) 山形大学・医学部・教授
研究代表者番号 70018696
研究機関 山形大学 研究機関番号:11501
研究分担者 石幡 明  (イシハタ アキラ)  山形大学・医学部.  助手  (40232326)   
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[3] 薬理学一般 研究分野コード:6904
キーワード 加齢 / 内皮細胞 / 冠循環 / 摘出大動脈標本 / 赤ワインポリフェノール化合物 / NO / PGI2 / EDHF
研究概要 加齢に伴い内皮細胞機能が低下していること,この機能の低下が加齢に伴う循環器疾患の発症や進展に深く関わっている可能性をH15年度までの研究により明らかにした.しかしながら,予備実験において,最近抗動脈硬化作用で注目されている赤ワイン抽出物質(アルコール除去ポリフェノール化合物:RWPC)が,若齢のみならず老齢ラットに対しても冠循環改善効果を示すことを見出した.そこで,16年度は,RWPCを用いて内皮機能改善の試み,および食事療法に焦点を当てた研究に着手した.【方法】1.RWPCの血管平滑筋および冠循環に対する急性効果実験:本実験には3(若齢)と27ヵ月齢(老齢)のFisher 344 rat(♂)を用いた.Langendorff式摘出心灌流標本および摘出胸部大動脈標本を作製し,冠循環および血管平滑筋収縮弛緩反応を検討した.2.RWPCの慢性投与による血管平滑筋弛緩反応および冠循環改善効果:RWPCの慢性投与効果を検討するため,本実験には3カ月齢F344ラットを用い,通常の飼料,高コレステロール飼料,高コレステロール+RWPC飼料で2および3ヶ月間飼育した後に,血管反応性および冠循環について検討した.【結果】急性投与実験結果:RWPCは,coronary flow(CF)を濃度依存性に増加させた.CF増加の程度は,若齢に比べて弱いが老齢ラットでも観察された.また若齢老齢いずれの摘出大動脈平滑筋に対しても濃度依存性弛緩反応を惹起した.そこで,RWPCによるCF増加および弛緩反応の機序を検討した.その結果,若齢ではNO,PGI_2,EDHFの因子が血管拡張作用に関与しているのに対し,老齢ラットの拡張作用にはEDHFのみが関与していることを見出した.慢性投与実験結果:現在,RWPCの2および3カ月間の慢性投与実験を行っており,組織標本,血小板凝集反応に対する作用も含めて興味ある知見が得られつつある.
発表文献 Tezuka A, Ishihata A, Aita T, Katano Y:   "Aging-related alterations in the contractile responses to acetylcholine, muscarinic cholinoceptors and cholinesterase activities in jejunum and colon of the male Fischer 344 rats."  Experimental Gerontology 39.  91-100  (2004)  
Shishido T, Tasaki K, Takeishi Y, et al.:   "Chronic Hypertriglyceridemia in Young Watanabe Heritable Hyperlipidemic Rabbits Impaired Endothelial and Medial Smooth Muscle Function."  Life Science 74.  1487-1501  (2004)  
倉田智美, 會田梢, 山田晃子, 石幡明, 片野由美:   "老齢ラット膀胱における体部ムスカリン受容体と三角部α受容体を介する収縮機能の変化"  山形医学 22.  129-137  (2004)  
利美賀子, 石幡明, 會田智美, 下田智子, 片野由美:   "老化血管に対するポリフェノール含有ワイン凍結乾燥物の内皮依存性弛緩作用とその機序:若齢血管との比較"  山形医学 23.  27-36  (2005)  
下田智子, 石幡明, 伊藤恒賢, 大和田一雄, 會田智美, 利美賀子, 片野由美:   "遺伝性高中性脂肪血症家兎における動脈硬化病変の進展及び大腿動脈圧"  山形医学 23.  17-26  (2005)  
會田智美, 今野絹子, 石幡明, 片野由美:   "加齢によって膀胱体部α受容体を介する平滑筋収縮反応性は増加する"  山形医学 23.  43-52  (2005)  


 

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