高血圧自然発症ラットの体温と自律神経Toneの関係


研究課題名 高血圧自然発症ラットの体温と自律神経Toneの関係
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1988
研究期間 1987-1988
研究課題番号 62570075
研究代表者 土屋 勝彦  (ツチヤ カツヒコ) 長崎大学・熱帯医学研究所・助教授
研究代表者番号 420290073006
研究機関 長崎大学 研究機関番号:17301
研究種目 一般研究(C) 研究種目コード:090
研究分野[1] 環境生理学 研究分野コード:714
キーワード 高血圧自然発症ラット(SHR) / 脳卒中易発症性SHR(SHRSP) / 京都Wistarラット(WKY) / 高血圧 / 拘束ストレス / 自律神経Tone / 加齢 / 褐色脂肪組織
研究概要 高血圧自然発症ラット(SHR,平均収縮期圧、約200mmHg)、脳卒中易発症SHR(SHRSP,250mmHg)及び母系統の京都Wistarラット(WKY,120-130mmHg)の雄性の3群を使って室温25℃(r.h.60%)の人工気象室で実験した。本年度は特に加齢及び拘束ストレスの自律機能、特に体温調節に及ぼす影響に着目した。ラットのケ-ジを水中に浮遊させる事により、記録用のケ-ブルのより戻しを行い、自由行動下の諸パラメ-タ-の記録を可能にした。自由行動下に尾部皮膚温の頻繁な上下が観察されたが、ラットを小型ケ-ジに収容して拘束すると直腸温の上昇、心拍数の増加及び尾部皮膚温の持続的な低下が観察された。この事は拘束によって、交感神経系の活動増加が起こった事を示唆する。即ち5-7ケ月齢の3群の拘束開始時の平均直腸温はSHRで38.4±0.5℃、SHRSPで38.5±0.2℃及びWKYで37.8±0.2℃で、高血圧を示す2群がWKYに比較して有意(P<0.05)に高かった。直腸温は拘束後直ちに上昇し、10〜20分の間にPeakをなして、次第にinitial levelに復帰していった。拘束開始10分間での体温の上昇幅はSHR、SHRSP、WKYの順に1.0±0.1℃、0.4±0.1℃、0.5±0.2℃であった。拘束後の直腸温の時間的推移は3群のStroin特有のパタ-ンを示した。概して若齢ラットほど直腸温上昇の程度は大きくかつ加齢により減弱した。SHRSP群に於て拘束開始後10分間の平均の直腸温上昇は2.8ケ月齢で0.6±0.1℃、5、4ケ月齢で0.4±0.1℃、10、1ケ月齢で0.2±0.1℃であった。高血圧のSHR及びSHRSPの2群の安静時体温はWKYより有意に高かったが拘束による体温上昇は、SHR群は他の2群より大きいことが明らかになった。SHR群の拘束時の体温上昇は、肩甲骨間の褐色脂肪組織(BAT)を外科的に除去した後にも尚認められた。この理由はBATの総量に対する(肩甲骨間BAT)の割合によって説明可能か目下検討中である。
発表文献 Tsuchiya,K.et al.: Tropical Medicine. 30. 205-212 (1988)
Kosaka,M.,et al.: Tropical Medicine. 30. 213-218 (1988)
Tsuchiya,K.,et al.: Japanese Heart Journal. 29. 550 (1988)
Tsuchiya,K.,et al.: Journal of the Physiological Society of Japan. 50. 641 (1988)
Tsuchiya,K.,et al.: International Journal of Biometeorology. 32. 223 (1988)
Tsuchiya,K.,et al.: Japanese,Heart Journal. 30. (1989)


 

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