β-アドレナリン受容体の高低二つの親和性結合部位の性質についての研究


研究課題名 β-アドレナリン受容体の高低二つの親和性結合部位の性質についての研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1992
研究期間 1990-1992
研究課題番号 02671015
研究代表者 小池 勝夫  (コイケ カツオ) 東邦大学・薬学部・助教授
研究代表者番号 522070147578
研究機関 東邦大学 研究機関番号:32661
研究分担者 高柳 一成(タカヤナギ イツセイ):東邦大学・薬学部・教授 (320770012599)
佐藤 光利(サトウ ミツトシ):東邦大学・薬学部・助手 (601560231346)
研究種目 一般研究(C) 研究種目コード:090
研究分野[1] 生物系薬学 研究分野コード:773
キーワード β-アドレナリン受容体 / 部分活性薬 / 光学異性体 / 高親和性結合部位 / 低親和性結合部位 / モルモット盲腸組 / ウサギ毛様体 / 構造最適化
研究概要 我々は,β-アドレナリン作動性部分活性薬の光学異性体を用い,モルモット盲腸紐のβ-アドレナリン受容体の高親和性結合部位は光学異性体を識別できるのに対し,低親和性結合部位は識別できないことを見い出した。また,組織内cyclic AMP量を指標とした時には,ウサギ毛様体の高親和性結合部位が光学異性体を識別できないことも見い出した。そこで,結合実験等を行うことにより,光学異性体と高親和性結合部位との結合特性について検討した。β-アドレナリン作動性部分活性薬としてはカルテオロ-ル及びベフノロ-ルを用いた。これらの薬物のS(-)体及びR(+)体は,モルモット盲腸紐及びウサギ毛様体において,高親和性結合部位のみを標識すると考えられる1nM[^3H]ベフノロ-ルによる特異的結合を濃度依存的に阻害した。そして,モルモット盲腸紐においてはS(-)体のpki値がR(+)体のpki値より有意に大きかったが,ウサギ毛様体ではS(-)体とR(+)体のpki値の間に有意な差はなかった。このことは、モルモット盲腸紐のβ-受容体の高親和性結合部位はS(-)体及び R(+)体の立体特異性を識別できるのに対し,ウサギ毛様体のそれは識別できないことを支持している。次に,S(-)体やR(+)体といった光学異性体の構造最適化をすると,S(-)体とR(+)体では水酸基の向きが逆になることが確かめられた。そこで,これを受容体分子にフィットさせ,更に結合実験等から得られた事実を考え合わせると,モルモット盲腸紐のβ-受容体の高親和性結合部位には水酸基を認識する部位が存在するが,一方向性で,S(-)体の水酸基とのみ相互作用し,R(+)体の水酸基とは相互作用できないことが予想される。これに対し,ウサギ毛様体のβ-受容体の高親和性結合部位には水酸基を認識する部位が存在するが,S(-)体及びR(+)体の両化合物と相互作用できるように水酸基の認識部位が両方向に存在することが予想される。


 

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