55ーKDa多機能蛋白による生理活性蛋白の転写後修飾機構…ホルモンによる機能発現調節と蛋白質工学への応用…


研究課題名 55ーKDa多機能蛋白による生理活性蛋白の転写後修飾機構…ホルモンによる機能発現調節と蛋白質工学への応用…
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1990
研究期間 1990-1990
研究課題番号 02670988
研究代表者 堀内 龍也  (ホリウチ リユウヤ) 群馬大学・内分秘研究所・助教授
研究代表者番号 421090008342
研究機関 群馬大学 研究機関番号:12301
研究分担者 山内 清志(ヤマウチ キヨシ):静岡大学・理学部・助手 (550150201827)
研究種目 一般研究(C) 研究種目コード:090
研究分野[1] 生物系薬学 研究分野コード:773
キーワード 転写後修飾 / 甲状腺ホルモン / 多機能蛋白質 / 架橋形成 / 生理活性 / 甲状腺ホルモン結合蛋白質 / 点突然変異 / Protein Disulfide Isomerase
研究概要 生理活性を持つ蛋白質の合成・分秘過程におけるSーS架橋形成による立体構造の形成や糖鎖による修飾はその蛋白質の生理活性発現に重要である。細胞の膜分画の55ーkDaの甲状腺ホルモン結合蛋白質(p55)はSーS架橋に重要であるProtein Disulfide Isomerase(PDI)としての活性など6つの機能を持つことが知られている多機能蛋白質であり、転写後修飾に重要な蛋白質であることをすでに報告した。そこで、このp55の多様な機能が細胞内でどのように振り分けられ、作用発現が調節されるかについて検討した。
1.ヒト胎盤cDNAライブラリ-からp55のcDNAをクロ-ニングし、このcDNAを組み込んだ大腸菌から、PDI活性とT_3結合活性をもつp55を精製し、その性質を検討した。
2.ヒト胎盤由来および遺伝子組み替えにより細菌に産生させたp55を用いて、p55自身に甲状腺ホルモンが結合することによって、甲状腺ホルモンの立体構造特異的(T_3=DーT_3〉〉Thyroxine)にp55のPDI活性を抑制することを明らかにし、甲状腺ホルモンは結合蛋白質であるp55に結合することによって、この蛋白質の機能の発現を直接制御している可能性を示した。現在、生細胞内で甲状腺ホルモンがどのようにこの蛋白質の活性に影響しているか検討中である。
3.p55のPDI酵素活性中心は2ヶ所あるが、N末端側の活性部位の一残基を替えた点突然変移遺伝子を作り、大腸菌に組み込んで、産生される変異p55を精製し、そのPDI活性を正常p55と比較した。その結果、PDI活性は正常の場合の半分に減少することから、p55には独立に働く2ヶ所のPDI活性部位を持っていることが明らかになった。現在、T_3の結合部位とPDI活性発現との関係を検討中である。
発表文献 H.Kimura: "Thyroid hormone binding protein contains glycosylation site binding protein activity" Biochem.Biophys.Res.Commun.170. 1319-1324 (1990)
R.Horiuchi: "Triiodothyronine inhibits protein disulfide isomerase activity of 55ーkDa multifunctional protein with T_3ーbinding activity" Europ.J.Biochem.
M.Kobayashi: "Diverse actions of 3,5,3'ーtriiodothyronine on the synthesis and secretion of major plasma proteins by a human hepatoblastoma cell line(HeP G2)" J.Mol.Endocrinol.
堀内 龍也: "続医薬品の開発第25巻「病態生化学と薬物」" 廣川書店, (1991)
堀内 龍也: "甲状腺ホルモンと関連蛋白質ーー基礎と臨床ーー" 朝倉書店, (1991)


 

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