| 研究課題名 |
肝における胆汁酸輸送担体の機能解析 |
| レコードタイプ |
研究実績報告 |
| 報告年度 |
2002 |
| 研究期間 |
2001-2002 |
| 研究課題番号 |
01J05389 |
| 研究代表者 |
秋田 英万
(アキタ,ヒデタカ) 北海道大学・大学院・薬学研究科・助手 |
| 研究機関 |
北海道大学 研究機関番号:10101 |
| 研究種目 |
特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 |
国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] |
医薬分子機能学 研究分野コード:684 |
| キーワード |
胆汁酸 / トランスポーター |
| 研究概要 |
肝臓を介した血管側から胆汁中への胆汁酸の極性輸送には、胆汁酸の取り込み過程に関与する肝細胞血管側膜上のトランスポーター及び肝細胞内から胆汁中への排出トランスポーターの協調的な輸送が関与している。排泄に関わるトランスポーターとして硫酸抱合胆汁酸を基質とするMultidrug resistance associated protein2や一価胆汁酸を基質とするBile salt export pump(BSEP)が存在しているが、我々は、Mrp2欠損ラットであるEisai hyperbilirubinemic rat(EHBR)の肝臓よりMrp3を同定し、胆汁酸を基質とする事を明らかとした。Mrp3が胆汁うっ滞時などの病態時に肝血管側膜状に存在する事を考えると、肝細胞の胆汁酸からの保護に役立つのではないかという仮説が挙げられた。我々は、SDラットとEHBRを用いて肝潅流実験を行い、Mrp3の基質である[^3H]タウロコール酸(TC)の肝細胞から血管中側へのクリアランスがEHBRにおいて上昇している事から、Mrp3の血管側への胆汁酸排出への寄与を示唆してきた。この事をさらに実証する目的で、今回我々はMrp3の誘導が認められるフェノバルビタール処理ラットを用いてこの仮説をさらに検証した。今回我々は、Mrp3の誘導が認められるフェノバルビタール処理ラットを用いて[^3H]TCを基質とする肝潅流実験を行った結果、横軸にMrp3の肝臓における発現量を、縦軸に血管側への透過性をプロットすると良好な相関が得られた。これらの結果はMrp3が胆汁酸の血管側への排出に関与する事を強く示唆するものである。また、得られた回帰直線は原点を通らず、比較的大きなY切片を有した事から、Mrp3以外の排出メカニズムが存在すると考えられる。近年Organic anion transporting polypeptide(Oatp)ファミリートランスポーターがアニオン交換輸送担体である事を示唆する報告がなされておりOatpがMrp3以外の血管側への排出に関わる事が示唆される。 |
| 発表文献 |
Akita H, Suzuki H, Sugiyama Y:
"Sinusoidal efflux of taurocholate correlates with the hepatic expression of Mrp3"
Biochemical and Biophysical Research Communication 299.
681-687
(2002)
|