腎局所レニン-アンジオテンシン系の高血圧における役割の研究


研究課題名 腎局所レニン-アンジオテンシン系の高血圧における役割の研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1995
研究期間 1995-1995
研究課題番号 07772152
研究代表者 吉田 真  (ヨシダ マコト) 東北大学・薬学部・助手
研究代表者番号 90201011
研究機関 東北大学 研究機関番号:11301
研究種目 奨励研究(A) 研究種目コード:210
研究分野[2] 生物系薬学 研究分野コード:683
キーワード アンジオテンシン / 高血圧 / 腎臓
研究概要 近年、様々な組織においてレニン-アンジオテンシン系の各コンポ-ネントの存在が報告されており、従来から知られている全身性のものとは異なった調節を受けていると考えられる、局所レニン-アンジオテンシン系が注目されている。我々は本態性高血圧症の原因解明の一端として、高血圧症治療の第1選択薬の一つであるアンジオテンシン変換酵素阻害薬の、腎局所レニン-アンジオテンシン系に対する影響を検討した。
ヒト本態性高血圧症のモデル動物である高血圧自然発症ラット(SHR)および正常血圧ラット(WKY)に、アンジオテンシン変換酵素阻害薬エナラプリルを7日間経口投与した。エナラプリル3mg/kg/day投与により、高血圧発症前期である4週齢のSHRは対照群と比較して約10mmHg、高血圧維持期である14週齢のSHRでは約25mmHgの降圧が観察された。同週齢のWKYでは降圧は観察されなかった。極めて興味あることに、この時、腎組織中のアンジオテンシンIIの濃度は血圧に比例して低下したが、血漿中のアンジオテンシンII濃度は変化しなかった。またアンジオテンシンI濃度は降圧に起因すると考えられる増加がSHRにおいて見られた。これらの結果は、エナラプリルの降圧効果には腎局所のアンジオテンシンII量の減少が関与していることを示唆している。また、同様の処置をした各週齢のSHRおよびWKYの腎糸球体および尿細管のアンジオテンシンII受容体量を比較した結果、エナラプリルの降圧効果に腎局所のアンジオテンシンII受容体量および親和性は関与しないと考えられた。
今後、異なる種類の実験高血圧モデルを用いるなどし、高血圧症における腎局所レニン-アンジオテンシン系の役割をさらに検討していく予定である。


 

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