| 研究課題名 | c-mycによる熱ショックタンパク質70(hsp70)遺伝子の発現制御と細胞周期 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 1995 |
| 研究期間 | 1995-1995 |
| 研究課題番号 | 07772149 |
| 研究代表者 | 平 敬宏 (タイラ タカヒロ) 北海道大学・薬学部・助手 |
| 研究代表者番号 | 70197036 |
| 研究機関 | 北海道大学 研究機関番号:10101 |
| 研究種目 | 奨励研究(A) 研究種目コード:210 |
| 研究分野[2] | 生物系薬学 研究分野コード:683 |
| キーワード | c-myc / hsp70 / 転写因子 / 癌化 / 細胞周期 |
| 研究概要 | 今までにヒトhsp70遺伝子上にC-MYC複合体結合配列,MYC-HSP-B,を同定し、そこが転写エンハンサ-およびDNA複製開始領域として機能することを報告した。今年度、MYC-HSP-Bを詳細に解析し、同時にMYC-HSP-Bに結合し、C-MYCと複合体形成するタンパク質cDNAをクロ-ニングした。 まず、hsp70プロモ-タ-領域に種種の欠損変異を導入し、そのプロモ-タ-活性を測定した。その結果、MYC-HSP-Bは強いエンハンサ-活性を有することが明らかとなった。次にMYC-HSP-B、およびMYC-HSP-Bを含むhsp70遺伝子をルシフェラ-ゼ遺伝子に連結したキメラ遺伝子を作成し、マウスBalb3T3細胞でstableに発現する細胞株を作成した。この細胞株を同調し、細胞周期におけるhsp70発現に対するMYC-HSP-Bの効果を検討した。hsp70遺伝子そのものはmiidle G1期に最初の発現ピ-クを迎え、次にS期中期に2番目のピ-クを迎える。MYC-HSP-Bキメラ遺伝子のみを導入した細胞株では、この最初のピ-クのみの発現が見られ、MYC-HSP-Bに変異を導入したものはその発現が観察されなかったことから、MYC-HSP-Bはhsp70遺伝子のmiddle G1での発現を規定するエンハンサ-と考えられる。そこで、S期で発現するサイクリンA遺伝子にこのMYC-HSP-Bを連結し、細胞周期における発現を検討したところ、サイクリンA遺伝子本来のS期での発現ピ-クに加え、新たにmiddle G1に発現ピ-クが出現した。この結果は、MYC-HSP-Bが細胞周期特異的発現を規定することを示している。 次にMYC-HSP-Bに結合するタンパク質cDNAを酵母One hybrid systemによりクロ-ニングした。得られたpositive clonesを更に、C-MYCとの結合を指標としたTwo hybrid systemにより更にスクリ-ニングし、2種類のcDNAを得た。塩基配列解析の結果、これらのタンパク質はヒストンH1遺伝子の細胞周期特異的発現を規定するエンハンサ-結合タンパク質H1TF2Aの新たなファミリ-タンパク質と考えられた。H1TF2Aがhsp70遺伝子の発現制御を、ましてやC-MYCとの結合などは一切報告されておらず、新たな発見といえる。 |
| 発表文献 | Taira,T.: "Autonomously replicating segment identified in the murine p53 gene contains p53 recognition sequence and bending region." Int.J.Onc.7. 115-122 (1995) |