セラミドとその類緑体の生理活性に関する研究


研究課題名 セラミドとその類緑体の生理活性に関する研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1996
研究期間 1995-1996
研究課題番号 07672357
研究代表者 増沢 康男  (マスザワ ヤスオ) 兵庫教育大学・学校教育学部・教授
研究代表者番号 30119622
研究機関 兵庫教育大学 研究機関番号:14503
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[2] 生物系薬学 研究分野コード:683
キーワード セラミド / シス-トランス異性体 / 三重結合 / 分子種 / 定量法 / アポト-シス / ドコサヘキサエン酸
研究概要 1.セラミド分子種の微量定量法の開発;
セラミドを蛍光ラベルし、C17-セラミドを内部標準物質としてHPLCで定量する方法を開発した。スタンダ-ドとして化学合成したセラミド分子種10種をアントラセンカルボキシルエステル(AC-セラミド)とし、その分離と溶出位置を調べたところ、逆相HPLCで分離定量できることがわかった。培養細胞の細胞内遊離セラミドの定量にこの方法を適用したところ、pmolレベルのセラミドの定量が十分可能であり、細胞10^8あたり、HL60で3.9±0.42μg(約11nmol)、U937細胞で2.6±0.43μg(約7.4nmol)存在することがわかった。またHL60細胞ではスフィンゴミエリンを構成するセラミド分子種としてはC16:0が50%以上占めているのに対し、遊離のセラミドでは、C24:1,C24:0がC16:0に匹敵する割合で存在していた。遊離セラミドの分子種の定量はこれが初めてであり、またこの定量法が活性化された培養細胞中の遊離セラミド分子種の変動を調べるためなど様々な目的に充分使用できることが確かめられた。
2.各種セラミドアナログによるアポト-シスの誘導;
前年度の報告書に記載したように、スフィンゴシンの天然型(trans型)及びcis型、三重結合型を化学合成し。そのN-hexanoyl化合物(C6-セラミド、C6-cis-セラミド、C6-TRP-セラミド)についてアポト-シス誘導活性を調べた。活性の強さはC6-TRP-セラミド>C6-cis-セラミド>C6-セラミドであり、trans-configulationはアポト-シス誘導活性に必ずしも必要ではないことがわかった。またアポ-ト-シス誘導活性はスフィンゴシン型にも見られ、この場合も三重結合を持つものの活性が最も強いことがわかった。最少有効量は、スフィンゴシン型とセラミド型でほぼ同量であり、セラミド型の活性発現がN-acyl鎖の水解後に起こる可能性は少ないと考えられた。
3.セラミド及びスフィンゴシンによるアポト-シス誘導に及ぼす外因性脂肪酸の効果;
HL60細胞をオレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)を加え培養し、アポト-シス感受性を調べたところ、膜透過性セラミドに対する感受性に変化が見られなかったが、スフィンゴシンに対する感受性は、DHA添加細胞では減少していた。このことから、スフィンゴシンとセラミドのアポト-シス誘導のメカニズムが異なること、またDHAがスフィンゴシンなどPKC阻害依存的アポト-シスを抑制する可能性が示された。
発表文献 Etsu Kishida et al.: "Evalnation of a trans confianration for the apoptosis-induccing activity of ceamide" J.Lipid Mediators. (印刷中). (1997)


 

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