| 研究課題名 | 歯の形態からみた南西諸島住民の地域的・時代的変異 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2003 |
| 研究期間 | 2001-2003 |
| 研究課題番号 | 13640715 |
| 研究代表者 | 真鍋 義孝 (マナベ,ヨシタカ) 長崎大学・大学院・医歯薬学総合研究科・助教授 |
| 研究代表者番号 | 80131887 |
| 研究機関 | 長崎大学 研究機関番号:17301 |
| 研究種目 | 基盤研究(C) 研究種目コード:320 |
| 審査区分 | 一般 区分コード:03 |
| 研究分野[3] | 人類学 研究分野コード:5901 |
| キーワード | 歯の人類学 / 南西諸島 / 日本人の二重構造モデル / 歯の非計測的形質 / 集団史 / Sinodont / Sundadont |
| 研究概要 | 日本人の形成過程に関する最も重要な仮説「日本人の二重構造モデル」の部分的論拠になっている「アイヌ・琉球同系説」の検証とその要因について検討した。 南西諸島における現代人の歯の形態の地域的変異に関しては、北端の種子島、中央の沖縄本島、および南端に近い石垣島の調査から、南西諸島の集団は全体的に縄文人やアイヌよりも北部九州弥生人や現代日本人に近いことをすでに明らかにしている。このことから、少なくとも現代人に限定した場合には「アイヌ・琉球同系説」が否定されることが示唆されている。また種子島においては、弥生時代人の歯の形質は縄文時代人的特徴を示しているが、現代人の歯は縄文的特徴より渡来系集団の特徴をやや強く示し、弥生時代と現代の間に大きな時代的変化がみられた。これらのことから南西諸島の集団を全体的にみた場合、先史時代には縄文時代人的特徴を持っていたが、その後渡来系集団の遺伝的影響を受け、渡来系集団的特徴を強くしていったものと推測される。このような仮説のもとで、南西諸島において縄文時代人的特徴から渡来系的特徴に変化した時期を特定するためには、現代人ばかりではなく、過去にさかのぼって古人骨を調査することが不可欠である。本年度は、沖縄本島から出土した中世と近世の人骨を追加して、歯冠と歯根に出現する非計測的形質の頻度を調査した。沖縄におけるこの時期の人骨は歯の保存状態が悪い個体が多く、利用可能なデータ採取はかなり困難をきわめたが、歯冠の崩壊を修復しながら、レプリカを作成して歯牙形態の永久保存に努めた。古人骨の研究と並行して行っている南西諸島現代人の地域的変異についてさらに明らかにするために、南西諸島の南端に近い宮古島住民の上下顎石膏模型を用いて調査を行った。得られた資料は統計的に十分に耐えうるものであり、歯の形態をもとに宮古島現代人の人類学的位置付けを行うことができた。 |