| 研究課題名 | 旧世界ザル、類人猿、ヒトに共通して見られる骨関節疾患についての進化学的研究 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2004 |
| 研究期間 | 2002-2004 |
| 研究課題番号 | 02J00985 |
| 研究代表者 | 中井 將嗣 (ナカイ マサシ) 京都大学・大学院・理学研究科・特別研究員(PD) |
| 研究機関 | 京都大学 研究機関番号:14301 |
| 研究種目 | 特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 | 国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] | 人類学(含生理人類学) 研究分野コード:361 |
| キーワード | 野生チンパンジー / マハレ / タンザニア / 個体識別 / 睾丸 / 古人類 |
| 研究概要 | 今年度は、タンザニア、マハレ山塊国立公園の野生チンパンジーに関する論文を2本発表した。 1本目の論文は、骨の形態学的、病理学特徴を生前の観察記録と照合すれば、骨からでも個体識別が可能であるという実例を示した論文である。この論文では、骨からの個体識別という手法が、ヒトのみならず野生チンパンジーに対しても有効であることを示すとともに、それ以外の非人霊長類に関しても今後の応用が期待できる可能性を指摘した。 2本目の論文は、マハレの野生チンパンジーの睾丸の位置と動きを分析し、ヒトと比較した論文である。この研究によって、チンパンジーとヒトとの間に、睾丸の対称性に関して差異が存在する可能性があることが明らかになった。 今年度の後半は、近年年々複雑になる化石人類-化石類人猿の系統関係を把握・確認することに力を注いだ。旧世界ザル、類人猿、ヒトに見られる諸特徴を進化の観点から比較・考察するためには、これらの種間の系統関係を押さえることがまず必要となるためである。本研究においては、豊富な化石資料が「存在する」という事実が知られているにも関わらず、その具体的な内容については極めてわずかしか知られていない、中国から出土した古人類・類人猿化石について、それらの情報を収集、整理、確認する作業を重点的に行った。具体的には、中国語で書かれたためにこれまで日本ではその内容がほとんど知られることがなかった中国の古人類・類人猿化石に関する学術資料を収集・解読し、化石の出土地、年代、共伴動物化石、古気候、化石の保存状態、化石上に見られた疾患の痕跡などについて、初歩的なデータベースを作成した。 |
| 発表文献 | 中井將嗣, 伊藤詞子, 中村美知夫, MA Huffman, 西田利貞:
"野生霊長類の遺体、特にその骨や歯からの個体識別について-タンザニア、マハレ山塊国立公園における野生チンパンジーの事例から-"
霊長類研究 20(1).
1-9
(2004)
Nakai M, Zamma K: "Position and movement of the testes of wild chimpanzees at Mahale" Pan Africa News 11(1). 4-6 (2004) |