ジャワ島におけるカニクイザル視物質遺伝子の多様性に関する研究


研究課題名 ジャワ島におけるカニクイザル視物質遺伝子の多様性に関する研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2002
研究期間 2002-2004
研究課題番号 14405018
研究代表者 三上 章允  (ミカミ,アキチカ) 京都大学・霊長類研究所・教授
研究代表者番号 40027503
研究機関 京都大学 研究機関番号:14301
研究分担者 竹中 修  (タケナカ オサム)  京都大学・霊長類研究所.  教授  (00093261)   
七田 芳則  (シチダ ヨシノリ)  京都大学・理学研究科.  教授  (60127090)   
小池 智  (コイケ サトシ)  東京都神経科学総合研究所・微生物学・免疫学研究部門.  副参事研究員  (30195630)   
岡本 暁子  (オカモト キョウコ)  東海学園大学・人文学部.  講師  (40351176)   
大西 暁士  (オオニシ アキシ)  京都大学・理学研究科.  日本学術振興会特別研究員  
研究種目 基盤研究(B) 研究種目コード:310
審査区分 海外学術 区分コード:07
研究分野[2] 人類学(含生理人類学) 研究分野コード:361
キーワード 色盲 / 色盲・色弱 / 遺伝子 / 遺伝子 / カニクイザル / インドネシア / 図形弁別課題 / 国際研究者交流
研究概要 申請者らは、インドネシア、ジャワ島パンガンダランのカニクイザル血液から視物質遺伝子の異常を発見し、生理(網膜電図)レベル、行動レベルでもヒトの色覚異常と相同であることを確認した。一方、日本、タイ、インドネシアなど他地域のマカカ属サル約3000頭では同種の色覚異常は見つからなかつた。そこで本研究では、上記異常視物質遺伝子がパンガンダランに限局し、ヒトよりも遙かに低い確率である原因の解明を目指している。今年度は、「何らかの理由でマカカ属サルはヒトに比べて視物質遺伝子の多様性が低い」可能性を検討した。8月末に、ジャワ島西部ソレアルにおいてカニクイザルの捕獲調査を実施した。以前に実施したこの地区の予備調査により、色覚異常とはならない視物質遺伝子の多型(ヒトでは高頻度でみられるタイプ)の存在が確認されていたが、今回の調査でこの地区のカニクイザルにのみ、この多型が多数存在することを発見した。また、この調査と平行し、8月と2月の2回、現在ボゴール農科大学に飼育中の色盲カニクイザルを用いて色ゼリーを用いた色覚テストを実施した。赤で苦み、緑が甘みのゼリーであるごとを訓練したサルを用い、色彩色差計と標準蛍光灯を用いてゼリーの色を序々ヒトの混同色に近づけた。その結果、色盲ザルはヒトの混同色付近でゼリーの色の識別が困難になることを行動学的に確認した。さらに、2月のインドネシア滞在中に来年度実施予定の色盲で有利となる可能性のある形の識別課題(色図案に入った図形弁別課題)の実験のためのセットアップをボゴール農科大学の研究室で行った。
発表文献 Saitou, A:   "The behavioral evidence of the color vision deficiency in a protanomalia chimpanzee (Pan troglodytes)"  Primates (in press).   (2003)  
Onishi, A.:   "Variations in long-wavelength-sensitive and middle-wavelength-sensitive opsin gene loci in crab-eating monkeys"  Vision Research 42.  281-292  (2002)  
Mikami, A:   "Electroretinogram analysis of relative spectral sensitivity in genetically identified protanomalia chimpanzee"  Neuroscience Research Suppl. (in press).   (2003)  


 

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