| 研究課題名 | ニホンザルの群れ間遺伝子交流とその進化 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2005 |
| 研究期間 | 2003-2005 |
| 研究課題番号 | 03J04837 |
| 研究代表者 | 早川 祥子 (ハヤカワ サチコ) 京都大学・霊長類研究所・特別研究員(PD) |
| 研究機関 | 京都大学 研究機関番号:14301 |
| 研究種目 | 特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 | 国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] | 人類学(含生理人類学) 研究分野コード:361 |
| キーワード | ニホンザル / 遺伝子交流 / DNA |
| 研究概要 | 本研究では、屋久島西部域に生息する野生ニホンザルの複数の群れ個体を識別し、非侵襲的な方法で採集したDNAを用いて、群れ外オスとの交尾に起因する遺伝子の交流がどのように行われているのかを調査している。 ニホンザルでは、オスの群れ間移動の多くは最下位からの加入であるが、屋久島では最上位のランクで加入する、群れの乗っ取りが多く報告されている。しかし、乗っ取りオスの繁殖成功はこれまで全く測られていない。今年度は昨年度までのデータに1997年からのデータも加え、「乗っ取りのタイミング」「そのときに発情していたメスの数」「次の年に生まれた子供の数」に着目し、乗っ取りオスが群れに残した子供の数を比較し、彼らが群れ間の遺伝子交流に与える影響を検討した。この結果、多くの乗っ取りオスはメスが受胎する前に群れに接近しており、13頭のアカンボウのうち、少なくとも4頭、多く見積もって6頭の父親であることが判明した。これら残した子供の数は群れに交尾期の初めから在籍していた群れオスと有意な差はなかった。その一方で乗っ取りオスが第1位オスとして群れに滞在する期間は非常に短く、数週間から多くても2年で新たなオスの乗っ取りに会い順位が2位以下に転落するか、あるいは群れから離脱していた。このためか、乗っ取りオスが2年目以降も子供を残した例はなかった。頻繁な高順位オスの移出入および近隣でない群れからのオスの加入および彼らの繁殖成功は、ヤクシマザルの群れ間遺伝子交流の実態を大きく特徴付けるものであることが示唆された。 |