高速温度ジャンプNMR装置の開発とそのタンパク質構造転移への応用


研究課題名 高速温度ジャンプNMR装置の開発とそのタンパク質構造転移への応用
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1992
研究期間 1990-1992
研究課題番号 02558028
研究代表者 赤坂 一之  (アカサカ カズユキ) 神戸大学・理学部・教授
研究代表者番号 382850025368
研究機関 神戸大学 研究機関番号:14501
研究分担者 今成 司(イマナリ マコト):日本電子株式会社・分析事業部・センタ−長
研究種目 試験研究(B) 研究種目コード:122
研究分野[1] 生体物性学 研究分野コード:882
キーワード NMR / 温度ジャンプ / マイクロ波 / リボヌクレア-ゼA / アンフォ-ルディング / 状態相関二次元NMR
研究概要 1。NMR用コイルをマイクロ波照射用コイルと同一円筒上に設置する方式は、両者の干渉が強すぎて良好な結果が得られなかった。
2。そこでNMR用コイルをマイクロ波照射用コイルの内側に配置する方式を採用し、それぞれの位置と形状を工夫することにより、温度ジャンプ効率とNMRシグナル検出感度を共に向上させることを試みた。それぞれのコイルを400MHz、2.45GHzの周波数に対して効率よく結合させることにより、NMR試料管中0.5mlの蛋白質水溶液に対して、最高で10度/0.1秒の高速温度ジャンプ性能を達成し、且つかなりの高感度でNMRシグナルの検出を可能にした。しかし、安定性、分解能においては今後に解決すべき問題を残した。
2。1。で開発したプロ-ブを用いて、いくつかの蛋白質に対して温度ジャンプ一次元NMRの測定を行った。いずれも200-250ミリ秒のマイクロ波照射でおよそ15度の温度ジャンプを達成した。蛋白質RNaseAについては、200-250ミリ秒のマイクロ波照射による温度ジャンプ直後(アンフォ-ルディング中間体と考えられる)に、その高次構造が既に崩壊していることを確認した。
3。温度ジャンプ直後のRNaseAについてその構造を詳しく検討するため、温度ジャンプ二次元NMR(状態相関二次元NMR)を適用した。温度ジャンプ直後のスペクトルのうち、環プロトンシグナルの一部(チロシン、ヒスチジン)を特異的に帰属した。これらのシグナルの化学シフトには、天然状態と比べると小さいがしかし相当程度の分散が認められ、温度ジャンプ直後のRNaseAにおいてこれらのアミノ酸のミクロ環境が互いに異なることを証明した。
発表文献 赤坂 一之: "温度ジャンプNMRの開発とタンパク質研究への応用" 生物物理. 32. 95-97 (1992)
Kazuyuki Akasaka: "Temperature-jump and state-correlated 2D NMR spectroscopy" Abstracts of the Conference of the International Society of Magnetic Resonancce. 11. 81-81 (1992)


 

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