細胞周期チェックポイントにおける癌抑制遺伝子LATS2キナーゼの機能解析


研究課題名 細胞周期チェックポイントにおける癌抑制遺伝子LATS2キナーゼの機能解析
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2002-2004
研究課題番号 14780545
研究代表者 薮田 紀一  (ヤブタ ノリカズ) 大阪大学・微生物病研究所・助手
研究代表者番号 10343245
研究機関 大阪大学 研究機関番号:14401
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[3] 細胞生物学 研究分野コード:5805
キーワード キナーゼ / Lats2 / Aurora-A / 中心体 / リン酸化 / ノックアウトマウス / スピンドル / 細胞周期
研究概要 申請者は、本研究課題において以下のような成果を挙げた。(1)Lats2キナーゼが中心体に局在することを明らかにし、Lats2を特異的にリン酸化するプロテインキナーゼの一つとして中心体キナーゼであるAurora-Aを同定した。(2)Aurora-Aによってリン酸化されるLats2の83番目のセリン残基(S83)は、間期(Interphase)では核内と中心体の両方でリン酸化され、核膜崩壊後は、中心体でのみリン酸化された。また、CytokinesisのときのS83のリン酸化は中心体から消失し、その代わりにMidbodyにおいて強く観察された。(3)S83の非リン酸化型変異体S83CをHeLa細胞に導入してLats2の中心体局在を観察した結果、S83Cを発現させた細胞でLats2の中心体局在率が顕著に低下したことから、Aurora-AによるS83のリン酸化がLats2の中心体局在に重要な役割を果たしていることを明らかにした。(4)個体レベルにおけるLATS2の生理的機能を明らかにするために、LATS2ノックアウト(KO)マウスの作製を行なった。その過程でヘテロ欠損マウス(LATS2^<+/->)は正常に生育したが、ホモ欠損マウス(LATS2^<-/->)は胎生致死であることがわかった。さらに、(LATS2^<-/->)の胎児由来線維芽細胞(MEF)では、細胞増殖速度の増加と中心体の過剰増幅、スピンドルの異常が認められた。これらの結果は、Lats2が中心体の複製・成熟と正常なスピンドルの形成に関与して細胞増殖を負に制御していることを示唆している(投稿準備中)。以上のように、本研究ではLats2がAurora-Aにより細胞周期依存的なリン酸化を受けて中心体およびスピンドルの制御因子として機能していることを明らかにした。
発表文献 Toji, S., Yabuta, N., Hosomi, T., Nishihara, S., Kobayashi, T., Suzuki, S., Tamai, K., Nojima, H.:   "The centrosomal protein Lats2 is a phosphorylation target of Auroa-A kinase."  Genes to Cells 9・4.  383-397  (2004)  
Nagamori, I., Yabuta, N., Fujii, T., Tanaka, H., Yomogida, K., Nishimune, Y., Nojima, H.:   "Tisp40, a spermatid-specific bZip transcription factor, functions through the unfolded protein response element via the Rip pathway."  Genes to Cells (印刷中).  


 

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