| 研究課題名 | 長期記憶に関わる転写調節因子の機能解析 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2002 |
| 研究期間 | 2001-2002 |
| 研究課題番号 | 01J10765 |
| 研究代表者 | 定本 久世 (サダモト,ヒサヨ) 北海道大学・大学院・理学研究科・特別研究員(PD) |
| 研究機関 | 北海道大学 研究機関番号:10101 |
| 研究種目 | 特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 | 国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] | 動物生理・代謝 研究分野コード:355 |
| キーワード | 軟体動物腹足類 / 味覚嫌悪学習 / 長期記憶 / CREB |
| 研究概要 | 実験動物のヨーロッパモノアラガイは,神経回路が単純なわりには高度な学習を習得し,これらの学習・記憶に関与する神経細胞の同定が進んでいる。現在,長期記憶が形成される際には転写調節因子群cAMP responsive element結合蛋白質(CREB)が働くことが多くの動物で報告されている。本研究の目的は,モノアラガイを用いて長期記憶形成時における転写調節因子CREB1およびCREB2の働きを解析することである。 平成14年度における研究では,まずCREB1の遺伝子発現を詳細に解析するために,CREB1遺伝子のアイソフォームをPCR法を用いて同定した。その結果,5つのアイソフォームを発見し,それらの配列から予想されるタンパクの働きがアイソフォームによって全く異なることがわかった。これらのアイソフォームのうち最も発現が多く他動物のCREB1配列と近いものと,CREB2遺伝子についてreal-time PCR法を用いて定量的な発現解析を行った。味覚嫌悪学習後に,この学習で重要な働きをするCerebral giant cell(CGC)を単離し,単一細胞を用いて遺伝子発現を解析した結果,CREB1遺伝子は発現レベルが低く測定不可能であったが,CREB2は学習後には有意にその発現が減少することがわかった。ここまでの研究成果はSociety for Neuroscience2002において,米国フロリダ州オーランドにて発表を行った。 また,得られた結果と他の学習系での結果との比較を試みるため,モノアラガイの呼吸に関するオペラント条件付けをカナダのカルガリー大学にて行った。これらの実験結果は別紙添付の論文にまとめられている。また,CREB1およびCREB2に関する2本鎖RNAを個体内に注入し,学習行動の変化をみようと試みたが,腹腔内注射では神経節内に2本鎖RNAは浸透しなかった。 |
| 発表文献 | LukowiaK, K., Sangha, S, McComb, C., Varshay, N., Rosengger, D., Sadamoto, H., Scheibenstock, A.:
"Associative learning long-term memory, and the assignment of ‘marks' in the pond snail, Lymnaea"
Journal of Experimental Biology (発表予定).
(2003)
LukowiaK, K., Sangha, S, Scheibenstock, A., Parvez, K., McComb, C., Rosengger, D., Varshney, N, Sadamoto, H.: "A Molluscan Model System In The Search For The Engram" Journal of Physiology (Paris) (発表予定). (2003) |