2価チタン試薬を用いたアセチレンカップリングによるベンゼン誘導体の合成


研究課題名 2価チタン試薬を用いたアセチレンカップリングによるベンゼン誘導体の合成
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2003
研究期間 2001-2003
研究課題番号 01J11569
研究代表者 鈴木 大輔  (スズキ,ダイスケ) 東京工業大学・大学院・生命理工学研究科・特別研究員(DC1)
研究機関 東京工業大学 研究機関番号:12608
研究種目 特別研究員奨励費 研究種目コード:500
審査区分 国内 区分コード:21
研究分野[2] 合成化学 研究分野コード:474
キーワード 2価チタン試薬 / カップリング反応 / ピリジン / ベンゾシクロヘプタピリジン / アザチタナシクロペンタジエン / シクロチアゾマイシン / フラン / ピロール
研究概要 平成14年度の研究では、2チタン試薬を用いたアセチレン2分子とニトリルのカップリング反応による新規ピリジン合成法の開発を行ったが、引き続き本年度では、この反応を利用して、薬理活性化合物の合成研究に着手した。
合成ターゲットとしたのは、抗アレルギー活性および抗腫瘍活性を有するベンゾシクロヘプタピリジン類である。その誘導体の一つであるロラタジンは、既に抗アレルギー剤として市販されている医薬品であるが、近年においてもピリジン上に様々な置換基を有する新規誘導体の合成およびその薬理活性の研究が行われている。今回、2価チタン試薬を用いた上述のピリジン合成法を利用する事により、ベンゾシクロヘプタピリジン類の効率的な合成法の開発に成功した。
また本年度は、上述の反応と別のタイプの、2価チタン試薬によるアセチレン2分子とニトリルからのピリジン合成法の開発にも着手した。アセチレンとニトリルを2価チタン試薬によりカップリングすることにより、新たにアザチタナシクロペンダジエンを発生させる事に成功し、これにアセチレンを反応させてピリジン誘導体を効率的に合成することが出来た。そしてこの反応を利用して、抗生物質のシクロチアゾマイシンのピリジンユニットを効率的に合成することにも成功した。
また、今回新たに見い出した、アセチレンとニトリルから得られるアザチタナシクロペンタジエンは、ピリジン以外のヘテロ芳香族化合物の合成にも利用できることが分かった。すなわち、アザチタナシクロペンタジエンに対し、アルデヒドを反応させることによりフラン誘導体が、ニトリルを加えることによりピロール誘導体を効率的に合成することが出来た。
以上、本年度の研究では、ピリジン、フラン、ピロールといったヘテロ芳香族化合物の新規合成法の開発に成功し、そのいくつかについては、実際の合成的利用についても示した。
発表文献 Hirokazu Urabe:   "Enol Ester as an Olefinic Partner in Enyne Cyclization. A Novel Tandem Cyclization to Stereodefined Bicyclo[3.3.0]octenes"  J.Am.Chem.Soc. 125.  4036-4037  (2003)  
Hirokazu Urabe:   "Generation of Acetylene-Titanium Alkoxide Complex. Preparation of (Z)-1,2-Dideuterio-1-(trimethylsilyl)-1-hexene"  Organic Syntheses 80.  120-128  (2003)  
Daisuke Suzuki:   "Selective Syntheses of Metallated Pyridines from Two Different Unsymmetrical Acetylenes, a Nitrile, and a Titanium(II) Alkoxide"  J.Am.Chem.Soc. 124.  3518-3519  (2002)  
Ryoichi Tanaka:   "Selective Preparation of Benzyltitanium Compounds by the Metalative Reppe Reaction. Its Application to the First Synthesis of Alcyopterosin A"  J.Am.Chem.Soc. 124.  9682-9683  (2002)  
Hirokazu Urabe:   "Chiral 1,3-butadiene-2-carboxylates for an efficient asymmetric Diels-Alder reaction"  Tetrahedron Lett. 43.  285-289  (2002)  


 

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