キラル環状ハロニウムの創製による新しい不斉合成法の開発


研究課題名 キラル環状ハロニウムの創製による新しい不斉合成法の開発
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2003
研究期間 2002-2003
研究課題番号 14655340
研究代表者 南方 聖司  (ミナカタ,サトシ) 大阪大学・大学院・工学研究科・助教授
研究代表者番号 90273599
研究機関 大阪大学 研究機関番号:14401
研究種目 萌芽研究 研究種目コード:401
研究分野[3] 合成化学 研究分野コード:4702
キーワード 環状ヨードニウム / 光学活性 / アルケニルスルホンアミド / 窒素-ヨウ素結合 / キラルヨードニウム / 次亜ヨウ素酸tert-ブチル / キラルスルホンアミド / アルケニルベンズアミド
研究概要 キラルな三員環状ハロニウムの創製とこれを経由する新しい不斉合成の開拓を目的として、まず、安定なキラルヨードニウム塩を形成させるための試薬の開発を検討した。さらに、不斉誘起が期待できるモデル反応を設計した。
1)キラル環状ヨードニウムの創出
前年度で設計、合成したピリジンビスイミダゾリン系化合物にN-ヨードスクシンイミドを作用させ系内でキラルヨードニウムを発生させることに成功した。単離には至っていないが、各種スペクトルによりその生成を確認することができた。また、新たなヨードニウム源として、次亜塩素酸tert-ブチルとヨウ化ナトリウムから次亜ヨウ素酸tert-ブチルが発生することを明らかにし、これを活用するアルケニルスルホンアミドからの新しいヘテロ環合成法を見出した。この反応は、発生した次亜ヨウ素酸tert-ブチルが、まずアミド窒素をヨウ素化し、続いてこの窒素上のヨウ素がカチオンとしてアルケン部位に移動することが鍵となり、進行しているということが、裏づけ実験により明らかになった。そこで、キラルなスルホンアミドを合成し、次亜ヨウ素酸tert-ブチルでアミド窒素をヨウ素化すれば、キラルヨードニウムが創製できると考えた。環状スルホンアミドの窒素のα位にシクロヘキシル基とメチル基を導入した光学活性な化合物を合成することができた。
2)不斉誘起可能なモデル反応の設計
上記の活性なヨウ素-窒素結合をもつキラルヨードニウム源を活用する不斉反応のモデル反応として、アルケニルベンズアミドの環化反応を取り上げた。これは先に述べた次亜ヨウ素酸tert-ブチルにより進行する反応であることが明らかになったため、本キラルヨードニウム源を用いる反応に適用した。その結果、芳しい不斉誘起は認められなかったが、さらに分子設計を進めることにより、その効率の向上が十分に期待できる。
発表文献 Satoshi Minakata:   "Development of New Synthetic Methods of Heterocycles Using Chloramine-T as a Nitrogen Source"  J.Synth.Org.Chem. 61・7.  706-714  (2003)  
Satoshi Minakata:   "Introduction of an N1 Unit to Monoenes or 1,6-Dienes Using Chloramine-T-Silver Nitrate : a New Route to Aziridines or Bicyclic Pyrrolidines"  Heterocycles 60・2.  289-298  (2003)  


 

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