中性条件下での光学活性な保護基導入法の開発


研究課題名 中性条件下での光学活性な保護基導入法の開発
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2003
研究期間 2002-2003
研究課題番号 14654143
研究代表者 香月 勗  (カツキ,ツトム) 九州大学・大学院・理学研究院・教授
研究代表者番号 40037271
研究機関 九州大学 研究機関番号:17102
研究種目 萌芽研究 研究種目コード:401
研究分野[3] 合成化学 研究分野コード:4702
キーワード 向山アルドール反応 / 不斉炭素-炭素結合形成反応 / 触媒的不斉合成 / サレンクロム錯体 / キラルルイス酸 / シリルジエノールエーテル / 脂肪族アルデヒド / δ-ヒドロキシ-β-ケトエステル
研究概要 中性条件下で、テトラヒドロフリル基の高エナンチオ選択的導入反応を目的として研究を行い初年度でほぼ目的を達成することができた。この研究過程で見出されたサレン錯体のキラルルイス酸としての高い不斉誘起能に着目して新たな炭素・炭素結合生成反応の研究を行った。特に、フランと合成等価体であるシリルジエノールエーテルに着目して、アルデヒドとの向山アルドールについて検討した。その結果、カチオン性サレンクロム錯体を触媒に用いたときに、アルコールとアミンの共存下という特異な反応条件で目的とする向山アルドール反応が円滑に進行し、高エナンチオ選択的にかつ高収率でδ-ヒドロキシ-β-ケトエステルを与えることを見出した。特に、これまで高エナンチオ選択性の達成が困難であった脂肪族アルデヒドの反応で最高で99%eeの高選択性を達成することができた。α,β-不飽和アルデヒド、芳香族アルデヒドの反応も高エナンチオ選択的に進行する。また、基質が他の酸素官能基を有していても反応は円滑に進行する。なお、得られた結果の考察から、アルコールはレトロ向山アルドール反応の抑制、アミンはシリルジエノールエーテルの分解の抑制に貢献していることが明らかとなった。本法は、有用なキラルビルディングブロックであるβ,δ-ジヒドロキシエステルの簡便な合成法を提供するものである。
これらの結果は,纏められてSynlettに報告されている。
現在、今回の知見を基に、シリルシアノ化について検討を加えている。
発表文献 Yuya Shimada, Yuko Matsuoka, Ryo Irie, Tsutomu Katsuki:   "Highly Enantioselective Cr(salen)-Catalyzed Mukaiyama-Aldol Reaction : Construction of δ-Hydroxy-β-keto Ester Derivatives"  Synlett (1).  57-60  (2004)  


 

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