脱着可能な親水基2-ピリジルシリル基を用いた完全水相系での有機合成反応


研究課題名 脱着可能な親水基2-ピリジルシリル基を用いた完全水相系での有機合成反応
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2003
研究期間 2001-2003
研究課題番号 01J03867
研究代表者 野上 敏材  (ノカミ,トシキ) 京都大学・工学研究科・特別研究員(DC1)
研究機関 京都大学 研究機関番号:14301
研究種目 特別研究員奨励費 研究種目コード:500
審査区分 国内 区分コード:21
研究分野[2] 合成化学 研究分野コード:474
キーワード 水 / 親水基 / 光二量化反応 / クロスカップリング反応
研究概要 近年、水を溶媒として用いた有機合成反応が水の特性や利点から注目されている。しかし有機化合物の水への溶解度の低さが反応を行う上で1つのハードルとなっている。我々は2-ピリジルシリル基を導入した化合物が酸性条件下で水相に移動する点に着目し、これらの化合物は水中での反応に用いることが出来るのではないかと考え、モデル反応として水中でのDiels-Alder反応、ラジカル重合を行った。反応後2-ピリジルシリル基は化合物から選択的に除去可能であるが、さらに着脱可能なだけではなく2-ピリジルシリル基を用いた炭素-炭素結合形成反応を開発することでその有用性を高めた。今回、2-ピリジルシリル基を有するスチルベン誘導体の水中での[2+2]光二量化反応を検討した。
まず反応に用いた2-ピリジルシリル基を有するスチルベン誘導体はピリジルビニルシランに対するMizoroki-Heck反応によって容易に合成できることを示した。得られた2-ピリジルシリル基を有するスチルベン誘導体の光二量化反応は水中において効率的に進行し、一方トルエン中ではスチルベンのオレフィン部分の異性化反応が選択的に進行することを明らかにした。また水中における光二量化反応はトルエン中に比べてより高いHead-Tail選択性を示すことがわかった。さらに得られた光二量化体は、それまで親水基として機能したピリジルシリル基部分をHiyamaカップリングによってアリール基へと変換することができ、構造的に興味深いπ電子系の構築に利用することができることを示した。
発表文献 T.Nokami:   "Aqueous Photo-Dimerization Using 2-Pyridylsilyl Group as a Removable Hydrophilic Group"  Chemistry Letters in press.  


 

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