| 研究課題名 | 分子シャペロンを利用した次世代ナノデバイスの創製 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2003 |
| 研究期間 | 2002-2003 |
| 研究課題番号 | 14550818 |
| 研究代表者 | 金原 数 (キンバラ,カズシ) 東京大学・大学院・工学系研究科・講師 |
| 研究代表者番号 | 30282578 |
| 研究機関 | 東京大学 研究機関番号:12601 |
| 研究種目 | 基盤研究(C) 研究種目コード:320 |
| 審査区分 | 一般 区分コード:03 |
| 研究分野[3] | 合成化学 研究分野コード:4702 |
| キーワード | シャペロニン / ナノクラスター / ATP |
| 研究概要 | 半導体として知られている硫化カドミウムナノクラスターとシャペロニンを用いて、ナノデバイスの構築を試みた結果、DMF溶液中で調製した硫化カドミウムナノクラスターを大腸菌由来のシャペロニンであるGroELのトリスバッファ溶液に加えるという極めて単純な手法により、バッファ水溶液中では不安定な硫化カドミウムナノクラスターをGroELが安定化できることを見いだした。さらに、高度好熱菌由来のT.th cpnも同様に硫化カドミウムナノクラスターを安定化した。サイズ排除クロマトグラフィー、光散乱測定および透過型電子顕微鏡による観察結果から、これらのシャペロニンが会合することなく、中央の空孔に取り込むことで硫化カドミウムナノクラスターを安定化していることが分かった。得られた複合体は熱的に安定であり、GroELでは60度近くまで、T.th cpnでは90度近くまで硫化カドミウムナノクラスター由来の蛍光を発し続けた。また、メチルビオロゲンを加えて蛍光の消光滴定を行なったところ、シャペロニンが存在しない場合と比べ、15〜20倍近くも消光されにくいことが分かった。 続いて、この複合体にMg-ATPを加えたところ、即座に沈殿が生じ、内包されていたナノクラスターが放出されることが分かった。この際、Mg^<2+>のみ、ATPのみでは全く変化を起こさず、Mg-ATPに対し、特異的に応答することが分かった。これは、細胞中で、変性タンパクのリフォールディングにはMg-ATPが必須であることと対応しており、Mg-ATPによる硫化カドミウムナノクラスターの放出が細胞内と同様の機構で進んでいることを示唆している。また、GroEL、T.th cpnいずれも硫化カドミウムナノクラスターを取り込んだことから、幅広いシャペロニンが同様の機能を有することが期待される。 |
| 発表文献 | D.Ishii, K.Kinbara, Y.Ishida:
"Chaperonin-Mediated Stabilization and ATP-Triggered Release of Semiconductor Nanoparticles"
Nature 423.
628-632
(2003)
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