DNA修飾ナノスフェアの選択的凝集を利用する遺伝子の識別


研究課題名 DNA修飾ナノスフェアの選択的凝集を利用する遺伝子の識別
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2000
研究期間 1999-2000
研究課題番号 11750704
研究代表者 井原 敏博  (イハラ トシヒロ) 熊本大学・工学部・講師
研究代表者番号 40253489
研究機関 熊本大学 研究機関番号:17401
研究種目 奨励研究(A) 研究種目コード:210
研究分野[2] 工業分析化学 研究分野コード:465
キーワード DNA / オリゴヌクレオチド / ナノスフェア / ハイブリダイゼーション / ナノテクノロDジー / 遺伝子診断 / p53遺伝子 / 凝集体
研究概要 DNA修飾超微粒子の調製 表面にカルボキシル基を導入した直径約40nm、及び1μmのポリスチレン製のナノ微粒子(蛍光色素が含浸させてある)と末端にアミノ基を有するオリゴヌクレオチド(ODN)を水溶性のカルボジイミドを用いてアミド結合を形成させることによりカップリングさせ、DNA修飾ナノスフェアを調製した。
固液界面におけるハイブリダイゼーションに関する基礎研究 直径1μmの微粒子を用いて、修飾するODNの種類、温度、塩濃度などの諸条件が微粒子表面でのハイブリダイゼーション効率に与える影響について検討した。その結果、有効なハイブリダイゼーションには塩基対形成に供されることのないリンカーの存在が不可欠であることが分かった。また、適当な温度、塩濃度条件下、1/15の変異(15塩基のうちの1塩基の変異)を導入したODNは微粒子に固定化したODNとほとんどハイブリダイズしないことが分かった。これは、微粒子上における固液間のハイブリダイゼーションが通常の液相におけるそれ同様の特異性を維持していることを意味する。
微粒子の顕微鏡観察 蛍光顕微鏡を用いてp53遺伝子試料(p53遺伝子の一部、ホットスポットを含む45量体)の検出実験を行った。緑と赤の蛍光を発する直径40nmの微粒子にそれぞれp53遺伝子の別の部位に相補的なODNを修飾した。分散溶液の塩濃度を上げると、これらの微粒子は凝集した。凝集体を蛍光顕微鏡で観察したところ、p53非存在下ではランダムに分散した赤と緑の塊が見られたが、p53共存下では黄色の凝集体のみが見られた。即ち、両微粒子はp53によって架橋されることで均一に集まり、その分布が完全に一致したために、赤と緑の合成色である黄色のみが観測できたと考えられる。遺伝子の簡便な多色アッセイの可能性を示すことができた。
発表文献 Toshihiro Ihara:   "Metal Ion−Directed Cooperative Triple Helix Formation of Glutamic Acid−Oligonucleotide Conjugate"  J.Am.Chem.Soc. 123.  1772-1773  (2001)  
井原敏博:   "DNAコンジュゲートを用いた核酸の新しい分離・分析法"  化学と工業 53.  105-110  (2000)  


 

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