超微量元素の蛍光X線ホログラフィー


研究課題名 超微量元素の蛍光X線ホログラフィー
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2000
研究期間 1999-2000
研究課題番号 11750703
研究代表者 林 好一  (ハヤシ コウイチ) 東北大学・金属材料研究所・助手
研究代表者番号 20283632
研究機関 東北大学 研究機関番号:11301
研究種目 奨励研究(A) 研究種目コード:210
研究分野[2] 工業分析化学 研究分野コード:465
キーワード 蛍光X線 / 局所構造 / 微量元素 / 半導体 / 単結晶 / X線散乱
研究概要 蛍光X線ホログラフィーは、特定の元素のまわりの3次元原子配置を一義的に決定できる新しい構造解析法である。しかしながら、試料から放出される蛍光X線中に含まれる信号が微弱であるため、その測定が非常に困難であるといった問題点があった。その解決策として、従来より高S/N比でホログラム信号が得られる新しいホログラムの測定手法を考案し、その実行可能性を評価するために計算機シュミレーションを行った。結果、ホログラムパターンは約2倍のコントラストが得られ、フーリエ変換して得られる原子像に関しても2倍の強度が得られた。今後、実際の実験を行う必要があるが、シュミレーションの結果は非常に有望である。
また、ドーパントであるガリウムヒ素中の亜鉛の局所構造解析を蛍光X線ホログラフィーによって行った。実験は、放射光実験施設SPring8のビームラインBL10XUにて行った。検出器には多素子SSDを用い広い立体角・高カウントレートで蛍光X線を検出し、約12時間でホログラムの測定を行った。9.7keVと10.0keVの入射X線を用い、2つの波長でホログラムの測定を行った。得られたホログラムパターンをフーリエ変換することにより、非常に鮮明な原子像が得られた。この原子像の結果より、亜鉛原子がガリウムのサイトに置換されていることが分かった。また、1波長のホログラフィーでは双画像と呼ばれるやっかいな問題がある。これは、再生像中の本来の原子に対して、必ず点対称な位置に虚像の原子が浮かび上がるというものである。この双画像問題は多波長のホログラムを記録することによって解決されることが提唱されているが、これを蛍光X線ホログラフィーにおいて初めて実験的に確認した。
また、本年度においては、Si中のヒ素・SiGe単結晶等の機能材料の測定も行っている。今だ、原子像等の解析には至っていないが、ホログラムパターンは鮮明に得られている。
発表文献 Kouichi Hayashi:   "New Technique for Recording X−Ray Fluore scence Hologram"  Jpn.J.Appl.Phys. 39.  5353-5328  (2000)  
Kouichi Hayashi et al.:   "Local−structure analysis around dopant atoms using multiple energy x−ray hologram"  Physical Review B 63.  041201-041204  (2000)  


 

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