ラジアル電気浸透ポンプを利用したマイクロガス分析システムの研究


研究課題名 ラジアル電気浸透ポンプを利用したマイクロガス分析システムの研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2001
研究期間 1999-2001
研究課題番号 11640611
研究代表者 戸田 敬  (トダ,ケイ) 熊本大学・理学部・助教授
研究代表者番号 90264275
研究機関 熊本大学 研究機関番号:17401
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[2] 分離・精製・検出法 研究分野コード:346
キーワード 電気浸透ポンプ / ガス分析 / 液滴マイクロリング電極 / 硫化水素
研究概要 本研究では,フィールドで使用可能な簡易な送液方法を開発し,それを応用した大気中の汚染物質のモニタリングを行うシステムの研究を行ってきた。当初,画期的と考えられたラジアル電気浸透ポンプというものの検討を行った。これはわずか数Vの低い電圧で電気浸透流を起こしてガスの吸収液を流すものであった。当初うまくいっているように見えたが,実際は気泡の発生で溶液が移動していただけであった。そこで10cm程度のマイクロチャネルやガス透過膜であるシリコーンメンブランチューブに数十Vの電圧を印加してガス吸収液が流れることを確認した。次に吸収液ボトルを一定高さにした重力を利用する手法や,小型のコンプレッサで吸収液ボトルの圧力を制御して一定流量の溶液を制御したりする手法を検討し,これら非常にうまく動作することができた。そこでこれらを利用して種々のガス分析の手法を開発した。ひとつはマイクロキャピラリの先端にマイクロリング電極を作成し,そこに形成される液滴にガスを吸収して計測を行うもので,従来の定電位電解法に比べると極めて速い応答を得ることができた。また,コンプレッサ方式では,チューブ状のガス拡散スクラバーと固体半導体素子の組み合わせによる蛍光検出器によりバックグランドレベルまで測定が可能な非常に高感度な測定器を開発した。高感度でありながらリアルタイムに計測が可能なのも,脈流のない安定な流速が得られたからである。このシステムはバッテリーで駆動することができ,電源のない屋外で昼夜にわたりフィールド試験を行うことができた。その測定結果は,併設したリボン紙式の測定器とよい相関を示した。しかも時間分解能は本装置の方がはるかに高く,風などで急変する硫化水素濃度をリボン紙式では検出できなかったが,本装置ではすばやくキャッチすることができた。
発表文献 K.Toda:   "Fluorometric field instrument for continuous measurement of atmospheric hydrogen sulfide"  Analytical Chemistry 73.  5716-5724  (2001)  
K.Toda:   "Measurement of atmospheric hydrogen sulfide by continuous flow fluorometry"  Analytical Sciences 18(in press).   (2002)  


 

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