気体電子回析と液晶NMRによる分子の構造決定


研究課題名 気体電子回析と液晶NMRによる分子の構造決定
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1997
研究期間 1996-1997
研究課題番号 08454168
研究代表者 小中 重弘  (コナカ シゲヒロ) 北海道大学・大学院・理学研究科・教授
研究代表者番号 50000849
研究機関 北海道大学 研究機関番号:10101
研究種目 基盤研究(B) 研究種目コード:310
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[2] 物理化学 研究分野コード:341
キーワード 分子構造 / 気体電子回折 / 液晶NMR / 分子構造歪み
研究概要 昨年度行った、気体電子回折と液晶NMRによる4-メチルピリジンの分子構造の研究を論文として公表した。液晶溶媒中の分子構造の歪について、同様の研究をアクリル酸メチルについて行い、論文発表した。この際、非常に複雑な^1H NMRの^<13>C-サテライトを解析し、炭素の位置を決めることができた。また1、2、3-および1、3、5-トリクロロベンゼンについて、^<13>C-サテライトの解析を行い液晶溶媒中の介子構造と相互作用テンソルを求め、比較検討した。2、5-ジメチルフランの分子構造を気体電子回折と液晶NMRにより決定した。ただし、この分子の場合^<13>C-サテライトの解析は全部は終了しておらず、分子構造の歪の検討は十分ではない。しかし、チオフエンのメチル誘導体など、本研究で得たこれまでのデ-タを総合すると、液晶溶媒中の分子構造の歪はメチル基の導入により減少する傾向が見い出される。
一方、気体電子回折により、メタクリル酸メチル、酢酸フエニル、安息香酸t-ブチル、ベンズアミドの分子構造を決定した。安息香酸t-ブチルの場合には昨年度のギ酸t-ブチルと同様、多くの結合距離と結合角にはt-ブチル基の立体反発による著しい増加が観測されたが、C-C(=0)単結合距離は逆に短縮することが見い出された。これはt-ブチル水の電子放出性の誘起効果により、この結合距離が2重結合性を帯びるためと解釈される。研究代表者らの酢酸エステルについての研究を総合すると、この現象はカルボン酸エステルに普遍的なように思われる。さらに電子回折では、分子構造と液晶性の関連の解明を意図して、メソゲン(液晶構成物質)の関連分子である安息香酸フエニル、アゾキシベンゼン、アゾベンゼンの分子構造を決定した。
発表文献 Kaori Inoue: "Determination of the molecular structure of γ-picoline in the gas phase and in liquid crystal solvents" J.Mol.Struct.413-414. 81-91 (1997)
Hiroshi Takeuchi: "Structural Study of Methyl Acrylate in a Nematic Liquid Crystal by ^1H NMR with ^<13>C Satellites" Structural Chemistry. 9・1. 33-38 (1998)
Hajime Kiyono: "Structure Determination of Methyl Nicotinate and Methyl Picolinate by Gas Electron Diffraction Combined with ab Initio Calculations" J.Phys.Chem.A. 102・8. 1405-1411 (1998)
Nobuhiko Kuze: "Molecular Structure of p-Azoxyanisole,a Mesogen,Determined by Gas Phase Electron Diffraction Augmented by ab Initio Calculations" J.Phys.Chem.A. (印刷中). (1998)
Hiroshi Takeuchi: "^1H NMR study of 1,2,3-and 1,3,5-trichlorobenzenes simultaneously dissolved in liquid crystals:structures and bond interaction tensors" J.Mol.Struct.(印刷中). (1998)


 

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