| 研究課題名 | 架橋硫黄原子を含む2成分クラスタ-の振動スペクトルと幾何構造 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 1995 |
| 研究期間 | 1995-1995 |
| 研究課題番号 | 07740471 |
| 研究代表者 | 中嶋 敦 (ナカジマ アツシ) 慶應義塾大学・理工学部・専任講師 |
| 研究代表者番号 | 30217715 |
| 研究機関 | 慶応義塾大学 研究機関番号:32612 |
| 研究種目 | 奨励研究(A) 研究種目コード:210 |
| 研究分野[2] | 物理化学 研究分野コード:341 |
| キーワード | 2成分クラスタ- / 硫黄 / 鉄-硫黄 / 光電子スペクトル / クラスタ-負イオン |
| 研究概要 | 本研究では、硫黄-金属(鉄、マンガン)2成分クラスタ-を硫黄粉と試料金属粉との混合試料へのレ-ザ-蒸発法により気相中で生成させ、負イオンの光電子スペクトル測定から構造、電子状態を原子数・組成を選別して定量的に解明した。特に、使用した磁気ボトル型電子エネルギ-分析器では負イオンの速度を脱離レ-ザ-照射時に如何に抑えて、ドップラ-幅を小さくするかが分解能を向上させる上で重要であるが、光電子の運動エネルギ-をこれまでよりも10倍程度、高分解能(10meV)で検出する負イオン減速システムを構築し、クラスタ-の電子状態に加えて振動状態を分離することを可能とした。 鉄-硫黄クラスタ-では元素組成比が1対1のクラスタ-が多く生成され、フェレドキシンなどの酵素活性中心のクラスタ-部位と同じ組成が気相中でも安定して生成されることがわかった。また、その光電子スペクトルでは、この安定なクラスタ-を境にしてスペクトルの形状が大きく変化し、それ以降は同じ形状を与えることがわかった。このことは、元素組成比が1対1のクラスタ-が核となって成長していくことを示している。これらの結果は、酵素活性中心を抽出して、その機能を合成化学へ応用できる可能性を示唆している。また、鉄と硫黄とが1原子ずつのFeS-クラスタ-の光電子スペクトルを詳細に検討して、未知の3つの電子状態を同定した。一方、マンガン-硫黄クラスタ-でも元素組成比が1対1のクラスタ-が多く生成され、鉄-硫黄クラスタ-と同様の構造を有していることがわかった。また、マンガンと硫黄とが1原子ずつのMnS-クラスタ-の光電子スペクトルを詳細に検討して、未知の1つの電子状態を同定した。 |
| 発表文献 | A. Nakajima 他: "Photoelectron Spectroscopy of AlnS_1-Clusters (n=1-9)" Journal of Chemical Physics. 102. 660-665 (1995) A. Nakajima 他: "Photoelectron Spectroscopy of Silicon-Carbon Cluster Anions" Journal of Chemical Physics. 103. 2050-2057 (1995) A. Nakajima 他: "Photoelectron Spectroscopy and Mass Distributions of AlnSm^-" Chemical Physics Letters. 241. 295-300 (1995) N. Zhang 他: "Photoelectron Spectroscopy of Mananese-Sulfur Cluster Anions" Journal of Chemical Physics. 104. 36-41 (1996) N. Zhang 他: "Photoelectron Spectroscopy of Iron-Sulfur Cluster Anions" Journal of Chemical Physics. (印刷中). (1996) R. Kishi 他: "Theoretical Study of Carbon Doped Small Silicon Clusters" Journal of Chemical Physics. (印刷中). (1996) |