ヒトの随伴性判断における情報処理の多様性に関する基礎研究


研究課題名 ヒトの随伴性判断における情報処理の多様性に関する基礎研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1995
研究期間 1995-1995
研究課題番号 07851007
研究代表者 嶋崎 恒雄  (シマザキ ツネオ) 関西学院大学・文学部・専任講師
研究代表者番号 00211962
研究機関 関西学院大学 研究機関番号:34504
研究種目 奨励研究(A) 研究種目コード:210
研究分野[2] 実験系心理学 研究分野コード:221
キーワード 随伴性の判断 / 連合学習 / 確率判断 / 帰納的推論 / 学習 / 思考
研究概要 本年度は主に(1)人間の随伴性判断が要請される事態の論理構造の分析と、(2)このような分析に基づいて作成された実験課題の下での、被験者の随伴性判断の方略についての実証デ-タの取得という2つの点からの研究を行なった。
第1の点に関しては、文献研究ならびにそれに基づく理論的検討を行なった。複数の事象間の関係性を検出するという情報処理の過程は、これまで帰納推論や帰属推論、動物の連合学習などの研究領域で、相互にほぼ独立に扱われてきた。特に人間の随伴性判断についての理論的研究の背景としては、主に動物の連合学習、特に古典的条件づけの枠組みのみが援用されてきた。申請者の今年度の研究では、これまで相互にほとんど関係づけられることのなかった、これらの研究領域を“共変動査定事態"という概念を導入して関係づけ、関連する諸領域で用いられている概念を整理した。この研究の成果は雑誌論文として発表した。
第2の点に関しては、随伴性判断の方略を、判断課題の誤答パタンから同定する課題を作成し、大学生を被験者として集団実験の方法で実施した。判断方略同定の方法については従来からの研究の知見を利用した。これまでのほとんどの研究では、随伴性判断時の情報処理について、単一のメカニズムのみを想定しており、被験者間の変動はすべて誤差として扱われている。本研究における実験では、従来このように誤差として扱われてきた被験者間の変動を情報処理方略の相違として検出し、さらに課題の難易によってこの方略が変化することを明らかにした。この事実は、随伴性判断における情報処理モデルの構築に寄与するものであると同時に、人間の情報処理の多様性を示すものであると考えられる。ここで得られた実証的デ-タについては現在、分析を継続中である。得られた知見は1996年度中に開催される幾つかの学会での発表および雑誌論文への投稿を予定している。
発表文献 嶋崎恒雄: "共変動査定事態の情報処理に関する2つのモデル." 人文論究. 45. 17-31 (1995)
嶋崎恒雄: "学習研究の動向:書誌デ-タベ-スを用いた分析." 行動科学. 34. 5-14 (1995)


 

Copyright 2007 All Rights Reserved ja-tec.com