| 研究課題名 | 画像認識における空間的特性の心理学的評価 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 1995 |
| 研究期間 | 1995-1995 |
| 研究課題番号 | 07710058 |
| 研究代表者 | 吉田 弘司 (ヨシダ ヒロシ) 広島大学・教育学部・助手 |
| 研究代表者番号 | 00243527 |
| 研究機関 | 広島大学 研究機関番号:15401 |
| 研究種目 | 奨励研究(A) 研究種目コード:210 |
| 研究分野[2] | 実験系心理学 研究分野コード:221 |
| キーワード | 画像認識 / 画像処理 / 空間周波数 / 顔認知 / フ-リエ分析 |
| 研究概要 | 視覚系に最初に入力される視覚情報の形態は,網膜に投影された2次元的な明るさの配列である。この配列に含まれる明暗の変動が我々にパタ-ンについての情報をもたらすが,その中には,広い範囲にわたる大まかな変動も,局所的で細かな変動も含まれる。本研究においては,画像に含まれる種々の空間周波数成分を視覚情報のキャリアとして位置づけ,人が外界の対象像を認識する際に,どのような情報が用いられているかについての検討を行うことを目的とした。実験では,画像認識時の空間周波数特性を,初期視覚系の特性(コントラスト感度)から分離して測定するために,以下の手続きによった。まず,刺激画像に対して2次元の帯域通過型フ-リエフィルタを適用し,特定の周波数成分を抽出したタ-ゲット刺激を作成した。さらにこの画像のもつ位相成分のみを無作為化することによって,形状の情報をもたないマスク刺激を作成した。実験では,コンピュ-タ画面上に,種々のコントラスト比でタ-ゲット刺激とマスク刺激の光学的重ね合わせをシミュレ-トして呈示し,認識の成立に最低限必要なコントラスト比を求めた。本年度の研究では,その大きさや基本構造が類似しており空間分析が行いやすいことから,人の顔を刺激として用い,その認識時の空間的特性を評価したが,その結果,顔の認識には顔の幅あたり20サイクル程度の中域周波数成分が重要であることが確認された。さらに,従来,画像の明暗反転や上下反転によって,顔の認識パフォ-マンスは大きく低下することが知られており,両者は共に,人が顔を認識する際に部分の情報よりむしろ全体的な情報が重要であるためと論じられてきたが,本研究の結果から,前者は人が顔の画像から情報を抽出する際の周波数特性を反映するものであるが,後者は異なる原因(おそらくは画像から人物情報を読み取る際の方略が使えなくなるため)によるものであることが示唆された。 |
| 発表文献 | 古田弘司・利島保: "顔の画像認識における空間的特性-視覚情報のキャリアとしての空間周波数成分の分析を通して-" 広島大学教育学部紀要 第一部(心理学). 44. 9-18 (1995) 古田弘司・永山ルツ子・利島保: "視覚マスキングを用いた画像認識時の空間的特性の評価" 中国四国心理学会論文集. 28. 15-15 (1995) |