幼児のコントロ-ル欲求の発達に関する実験的研究


研究課題名 幼児のコントロ-ル欲求の発達に関する実験的研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 1996
研究期間 1995-1996
研究課題番号 07610096
研究代表者 安藤 明人  (アンドウ アキヒト) 武庫川女子大学・文学部・助教授
研究代表者番号 70159523
研究機関 武庫川女子大学 研究機関番号:34517
研究種目 基盤研究(C) 研究種目コード:320
審査区分 一般 区分コード:03
研究分野[2] 実験系心理学 研究分野コード:221
キーワード コントロ-ル欲求 / 幼稚園幼児 / 随伴性の知覚 / チャンス事象 / スキル事象
研究概要 平成7年度においては,幼稚園年長組および年中組幼児を対象として,個人の行動の結果に対するコントロ-ル欲求の強さの測定を行った。実験は,年長・年中ともに,6月,11月,3月の年3回行い,コントロ-ル欲求にみられる性差,年齢差,および1年の間の縦断的な変化,の検討を行った。
その結果,以下の諸点が明らかになった。(1)課題においてよい得点をあげようという欲求(結果をコントロ-ルしようとする欲求)は,課題場面における行動観察から,年長児のほうが強いことが示唆された。ただし,この欲求の強さについては,上述した変数の影響よりも,個人差の要因が大きく影響していた。(2)結果のコントロ-ルにおいて,課題がチャンス事象である場合とスキル事象である場合では意味が異なることを,この年齢段階の幼児は,あまり理解できていない。(3)実際の遂行成績と次回の遂行結果の予測とは随伴的ではなく,予測において結果を過大評価する傾向がみられた。
平成8年度においては,7年度と同じく幼稚園年長組および年中組幼児を対象として,他者の行動結果に対するコントロ-ル欲求の強さの測定を行った。自由遊び場面に,他者の行動結果をコントロ-ルすることが可能な場面を設定し,その行動観察により対人場面におけるコントロ-ル欲求の現れ方について分析を行った。その結果,この対人的コントロ-ルについても,性差・年齢差を越えた個人差が大きいことが示唆された。すなわち,個人の結果に対するコントロ-ル欲求の強い幼児が,必ずしも,対人場面において,他者の行動の結果に対する強いコントロ-ル欲求を示すとは限らなかった。
以上の結果より,コントロ-ル欲求は,個人の認知能力の発達と社会性の発達がその態様に大きな影響を与えていることが推測された。
発表文献 安藤明人: "コントロ-ル欲求尺度(The Desirability of Control Scale)日本語版の作成" 武庫川女子大学紀要(人文・社会科学編). 42. 103-109 (1995)
Maruyama,T.& Ando,A.: "Interactivity and desire of control in multimedia storybooks." The Bulletin of Mukogawa Women's University. 42. 111-116 (1995)
安藤明人: "コントロ-ル欲求と要求水準" 武庫川女子大学紀要(人文・社会科学編). 43. 79-86 (1996)


 

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