| 研究課題名 | 介護保険制度導入による国民健康保険の給付負担への影響 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2002 |
| 研究期間 | 2002-2004 |
| 研究課題番号 | 14730054 |
| 研究代表者 | 遠藤 秀紀 (エンドウ,ヒデキ) 日本福祉大学・経済学部・講師 |
| 研究代表者番号 | 10340283 |
| 研究機関 | 日本福祉大学 研究機関番号:33918 |
| 研究種目 | 若手研究(B) 研究種目コード:260 |
| 研究分野[2] | 経済政策(含経済事情) 研究分野コード:273 |
| キーワード | 介護保険 / 医療保険 / 高齢者医療 / 在宅介護 / 同居選択 / 介護場所選択 |
| 研究概要 | 介護保険制度の導入が医療保険の給付負担に影響すると考える背景には「在宅介護サービスの充実による社会的入院の解消」への期待がある。そこで今年度は、高齢者の在宅介護サービスと医療サービス(入院)の利用度と家族介護との関係について、介護保険制度導入前の高齢者とその家族の介護場所選択行動から分析した。 理論的背景を次のように考える。子供と別居している親(高齢者)が介護を必要とする場合、代価を支払うことで在宅介護サービスを受けるか、子供と同居して介護サービスを受ける。子供との同居は、住宅(資産)を一部子供に提供することに等しい。 一方、子供は住宅関連の費用が高ければ親との同居を選択し、親に介護サービスを提供する。しかし、家族介護の機会費用が親の入院費用よりも高い場合には医療サービス(入院)を提供し、逆の場合には自ら介護サービス(家族介護)を提供する。 したがって、在宅介護サービス利用が多い地域ほど子供と別居している親が相対的に多くなり、同居状態において家族介護と入院のどちらが選択されるかは子供が介護を行う機会費用と入院費用に影響されると考えられる。 上記の理論について95年の市町村クロスセクションデータを使用して実証分析を行ったところ、レセプト1件あたり入院日数、高齢者のいる世帯あたり訪問介護サービス利用回数の多い市町村ほど、高齢者のみの世帯が高齢者と若人の同居世帯に比べて多くなるという推定結果が得られた。 理論・実証分析の結果から、在宅介護サービスの充実は親(要介護者)と子供が別居可能な環境の整備に寄与すると見られる。そして、同居時には医療サービスでなく家族介護が選択される傾向にあると推測されるため、在宅介護サービスの充実は家族介護の負担を緩和するが、社会的入院の解消には有意な結果をもたらしにくいと考えられる。 |