| 研究課題名 | 地球温暖化防止に向けた国際環境協定のデザイン |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2002 |
| 研究期間 | 2002-2003 |
| 研究課題番号 | 14730044 |
| 研究代表者 | 藤田 敏之 (フジタ,トシユキ) 九州大学・大学院・経済学研究院・助教授 |
| 研究代表者番号 | 30297618 |
| 研究機関 | 九州大学 研究機関番号:17102 |
| 研究種目 | 若手研究(B) 研究種目コード:260 |
| 研究分野[2] | 経済政策(含経済事情) 研究分野コード:273 |
| キーワード | 地球環境問題 / 国際協力 / ゲーム理論 |
| 研究概要 | 今年度に行った研究のテーマは,世界の各国が汚染物質削減に関する交渉を行い国際環境協定を結ぶ状況を記述した単純なゲームモデルを用いて,提携の安定性について論じることである.研究実績として,刊行された2つの論文の概要を紹介する. 「国際環境協定と提携の安定性」では,さまざまなルールのもとでの提携の安定性を検証した.まず何のルールもないときには安定的な提携は小さく,ただ乗りする国が出現してしまう.排出許可証の取引を考慮したが,国の数が多い場合,安定的な全体提携を実現することが不可能であることが示された.分析により明らかになったのは,取引費用や各国の不遵守を仮定しないとしても,協力へのコミットメントを強制することなしに排出許可証取引によって安定な提携を拡大するのは不可能だということである.そしてコミットメントを強制するためには,提携を抜ける国に対して大きなペナルティーを与えるというルールがどうしても必要になる. 「不確実性下での国際環境協定の設計」においては,他の研究者による先行研究を拡張し,不確実性の解消(学習)が汚染物質削減に関する協定の安定性に及ぼす影響について検討した.分析の結果,交渉が行われるのが不確実性の解消より前か後かという要素は協定の安定性にさほど大きな影響を及ぼさないということと,協定を抜ける国に対して他の国々が削減量を減らすという「懲罰」を与えることがルールの中に盛り込まれることの必要性が示された.また安定な協定の実現には別払いの譲渡が不可欠であり,汚染物質削減に関する技術援助や資金援助というルールづくりが重要であることも明らかになった. |
| 発表文献 | 藤田敏之:
"国際環境協定と提携の安定性"
環境経済学のフロンティア(勁草書房).
167-185
(2002)
藤田敏之: "不確実性下での国際環境協定の設計" 国際経済のグローバル化と多様化(その1)(九州大学出版会). 3-19 (2002) |