| 研究課題名 | 日中近現代史上の社会科学と思想的伝統 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2005 |
| 研究期間 | 2003-2005 |
| 研究課題番号 | 03J00981 |
| 研究代表者 | 三田 剛史 (ミタ タケシ) 早稲田大学・政治経済学術院・特別研究員(PD) |
| 研究機関 | 早稲田大学 研究機関番号:32689 |
| 研究種目 | 特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 | 国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] | 経済理論 研究分野コード:271 |
| キーワード | 経済思想史 / 河上肇 / マルクス主義 / 日中文化交流史 / 中国近現代史 / 『孤軍』 |
| 研究概要 | 本年度は、前2年度の成果を基礎として、研究活動を行った。まず、本年4月には、3月の京都大学経済学部河上肇記念シンポジウムでの報告をまとめた「河上肇と中国の経済思想」を『京大上海センターニュースレター』第53号に発表し、思想的基礎に中国古典の内容を有する知識人がマルクス・レーニン主義を自らのものとしていく典型ないし手本を河上肇が示したことを論じた。また、前2年度に行ってきた『孤軍』における研究成果を論文「留日中国学生論馬列主義革命(日本留学中国人学生によるマルクス・レーニン主義革命論)」にまとめ、『徐州師範大学学報』に発表した。なお、2006年春以後に刊行される日本経済評論社の『経済思想』の第9巻に「河上肇」を、第11巻に「中国の伝統的経済思想」を執筆し、本研究の成果を盛り込んだ。「中国の伝統的経済思想」においては、近代西洋の経済思想とは異質と、儒家や法家の経済思想との違いを考察し、そのような伝統的経済思想が、現代中国においてもなお受け継がれていることを指摘した。 本研究を通じて明らかになったことは、日本から中国への社会科学伝播、特にマルクス主義経済学伝播の中で、2つの重要な思想現象があったことである。1つは、儒家的発想によるマルクス・レーニン主義の革命理論把握が、河上肇から中国の知識人に受け継がれたということ。もう1つは、中国近代経済社会をマルクス主義的に分析した半殖民地半封建経済論が、日本に留学した中国の知識人の論争から生まれたことである。もっとも、どちらもさらに検証を重ねるべき仮説の段階である。この仮説の1つの検証として、2006年3月厦門での国際シンポジウムで、「王亜南のマルクス主義観」と題した報告を行う。これは、日本留学経験を持つ中国のマルクス経済学者王亜南の、日中近代経済思想史での位置づけを論じたものである。 |
| 発表文献 | 三田剛史:
"留日中国学生論馬列主義革命(日本留学中国人学生によるマルクス・レーニン主義革命論)"
徐州師範大学学報哲学社会科学版 31.
5-10
(2005)
大森郁夫編: "経済思想9巻(本人分担「河上肇-日中交流史からの試論」)" 日本経済評論社. 321(159-191) (2006) 八木紀一郎編: "経済思想11巻(本人分担「中国の伝統的経済思想」)" 日本経済評論社(未定). (2006) |