| 研究課題名 | 安全保障理事会の活動の正当性について |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2002 |
| 研究期間 | 2000-2002 |
| 研究課題番号 | 00J04551 |
| 研究代表者 | 小森 雅子 (コモリ,マサコ) 西南学院大学・法学部・特別研究員(PD) |
| 研究機関 | 西南学院大学 研究機関番号:37105 |
| 研究種目 | 特別研究員奨励費 研究種目コード:500 |
| 審査区分 | 国内 区分コード:21 |
| 研究分野[2] | 国際法学 研究分野コード:263 |
| キーワード | 安保理 / 国連憲章 / 許可 / 米州機構 / ECOWAS / NATO / 安保理決議 / 軍事的措置 |
| 研究概要 | 昨年に続き、安保理と他機関の関係を検証した。2002年7月に九州国際法学会で報告^1した内容に、昨年研究したコソボ紛争の事例を加え論文(2003年1月発行)にまとめた。 ドミニカおよびキューバ問題に関する安保理の審議からは、両国への米州機構の措置には安保理の許可が必要でないことが明らかにされた。国家間の外交関係の中で処理される範囲内の措置、機関の内部事項とされる措置については、安保理からの制約を受けないと考えられる。 リベリアでは、ECOWASの活動に対し、安保理の許可が先行されるべきではなかったかという問題がある。検証の結果、本件が安保理による事後的許可の先例になるとは考え難いが、国内紛争の処理にあたり地域機関が軍事的措置をとるならば、安保理の事前の許可が必要であることは指摘できる。また、コソボ紛争でのNATOの軍事的措置を正当化することは、国連憲章等の法的解釈からは限界がある。 安保理からの委任について、旧ユーゴスラヴィアの事例を参照に、地域機関の決定のどこまでが委任の範囲内かが問題になりうると指摘した。 これらの結論として、地域機関による軍事的措置は、安保理の事前の許可を前提とする必要がある。 以上が主な論点であるが、安保理の権限を別の視点から検証するため、国際刑事裁判所との関係につき若干検討した。国際刑事裁判所規程には、安保理の付託により裁判所の管轄権が行使されること(13条b)、第7章下の安保理決議により裁判所の捜査・訴追手続を延期できる(16条)旨規定される。これらは、安保理による司法への介入、裁判所の補完性原則との適合性などの問題を生じさせうる。司法的機能を担う点で、安保理決議の正当性が問題となる。 広範な権限をもつ安保理は、国連憲章に基づき手続をとる法的義務があること、国際社会における正当性^2の概念から決定内容を検討する必要があることを指摘し、今年度の結論とする。 ※注1および2は下記参照 1研究内容は、九州国際法学会第116回例会(2002年7月13日、西南学院大学にて開催)において報告した。報告要旨は、『九州国際法学会年報』第33号(2002年)(2003年7月発行予定)に掲載するため、原稿を最終調整中である。 2今年度の研究計画の中に、総会の機能を通じて正当性の中身を検討することも予定していたが、安保理と他の地域機関の関係を体系的に検討することに集中したため、今後、イラク戦争などの事例を通じ、国際社会にとっての正当性とは何かについて、丁寧に検討を進めたいと考えている。 |
| 発表文献 | 小森雅子:
"地域的機関の強制措置に対する安保理のコントロール"
西南学院大学大学院「法学研究論集」 21.
25-65
(2003)
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