行政法における私人の地位の位置づけの研究


研究課題名 行政法における私人の地位の位置づけの研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2005
研究期間 2005-2006
研究課題番号 05J10839
研究代表者 北島 周作  (キタジマ シュウサク) 東京大学・大学院・法学政治学研究科・特別研究員(DC2)
研究機関 東京大学 研究機関番号:12601
研究種目 特別研究員奨励費 研究種目コード:500
審査区分 国内 区分コード:21
研究分野[3] 公法学 研究分野コード:3402
キーワード 公法学
研究概要 本研究の目的は、行政法学の対象となる行政上の主体の多様化に対する理論の構築にあるが、それは具体的には、現在有力な「行政主体論」の分析、批判、克服を通して行われる。本年度は第一に、行政主体論の構造理解のために、行政主体論の基礎をなし、また現在の実定制度にも影響を与えている美濃部達吉の公法人論の分析、検討を行った。その結果、美濃部の公法人論は、その参照する年代、議論のコンテクスト等により非常に多面的な性格をもっていたのであり、その射程・有効性についてはそれらを踏まえて判断する必要があるにもかかわらず、現在の行政主体論には一面的な理解に止まっていることを明らかにした。第二に、本研究の問題意識の契機となった指定確認検査機関に関する最高裁決定が出されたため、その判例分析を行い、研究会において報告した。この判例の分析については今後、公法人論・行政主体論についての理論的研究と結びつけられる。第三に、比較法としてイギリスにおける司法審査論の検討を開始した。イギリス行政法においては基本的に「国家」の概念は用いられない、つまり公法原理が主体概念とは直接的に関連づけられておらず、日本を含む大陸法諸国とは対照的である。民営化等による行政上の主体の多様化に対する対処においても、主体概念を基本的に用いずに理論を発展させる一方で、大陸法的な主体論の考え方を導入する動きもあり、行政法学上の主体論の位置づけを検討する上で有益な素材と理解した。今後、日本の行政主体論との構造比較を行う予定である。


 

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