| 研究課題名 | 情報化による言説空間の変容と法的価値の関係 |
| レコードタイプ | 研究実績報告 |
| 報告年度 | 2005 |
| 研究期間 | 2003-2005 |
| 研究課題番号 | 15730004 |
| 研究代表者 | 大屋 雄裕 (オオヤ タケヒロ) 名古屋大学・大学院・法学研究科・助教授 |
| 研究代表者番号 | 00292813 |
| 研究機関 | 名古屋大学 研究機関番号:13901 |
| 研究種目 | 若手研究(B) 研究種目コード:260 |
| 研究分野[3] | 基礎法学 研究分野コード:3401 |
| キーワード | 法哲学 / 情報化社会 / 法情報学 / 公共性論 / 公的言説 / 監視社会 |
| 研究概要 | ネットワーク上の言説とそれをコントロールするための技術に関し、実際に発生している問題例および裁判例(日本・アメリカ)を収集し、分析した。また、求められるべき公的言説の性質を解明するための理論的研究を行なった。 理論的研究については、(1)法哲学において公共的価値を持つ言説がどのような性質を持つべきものと位置づけられてきたか《公共性論》、情報化に伴う問題に従来の法律学がどのような対処を試みてきたか《法情報学》の二点を主な対象とした。 成果としては、第一に名誉毀損的・プライバシー侵害的な言説について保護対象をどのように定めるべきかという問題に関して純粋な主観説・客観説双方の問題点を指摘して一定の結論を得た。その際、問題整理にあたって倫理学・法哲学的な規範理論の知見を応用している点に独自性がある。第二に、情報技術の発展とそれを利用した監視システムの進化が個人・社会の問題にどのような影響をもたらすかという問題につき、従来の国家・個人の対立構造によってではなく、中間団体の抑制を含めた三項図式で考えるべきだと提言するとともに、そのような監視技術によって従来の自由論の枠組を外れた部分での危機が生じつつあることを指摘した。これについても、情報技術に対する認識、社会学・法哲学的な理論的知見を複合して結論を導いている点に高い独自性がある。 最終的に浮上した、権力の動作環境に対する社会の情報化の影響についてはさらに論じるべき問題も多く、今後発展した研究を続けていきたい。 |
| 発表文献 | 大屋雄裕:
"他者は我々の暴力的な配慮によって存在する"
RATIO(『本』別冊) 01.
240-260
(2006)
|