ジェンダー・パースペクティブからみた性教育のあり方に関する研究


研究課題名 ジェンダー・パースペクティブからみた性教育のあり方に関する研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2005
研究期間 2003-2005
研究課題番号 15710188
研究代表者 中澤 智惠  (ナカザワ チエ) 東京学芸大学・教育学部・助教授
研究代表者番号 00272625
研究機関 東京学芸大学 研究機関番号:12604
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[3] ジェンダー 研究分野コード:2701
キーワード ジェンダー / 性 / セクシュアリティ / 性教育 / 青少年
研究概要 今年度は、教師へのヒアリング調査と授業観察を実施した。具体的には、2005年11月から12月にかけて行われた高知県のA中学校における性教育の授業について授業観察を実施した。観察に赴けなかった授業回についてはビデオ録画を依頼し、それをもとに授業内容と教師・生徒の様子を分析し考察した。
A中学校における性教育は、1年生から3年生までの3年間の人権学習として計画されており、総合的な学習の時間に位置づけられている。2名の教員が中心となりつつ、学年を担任する教員集団によって検討されたものである。また、道徳や保健などの他教科においても、ある程度関連づけられた授業が行われている。
授業後のヒアリングでは、(1)性への関心や性知識・経験等の点で多様な状況にある生徒の、どこに焦点を当てるのか判断が難しいこと、(2)資料として、身近なデータを扱うことが生徒の関心を得るのに効果的であること、(3)教師の思いにもとづいたメッセージに対しては私語がなく、真摯に耳を傾けていることから、授業で何を伝えたいのかを明らかにすることが必要であること、などが挙げられた。
ジェンダーの公正や平等の学習との関係については、教員自身はジェンダーの問題に関心を持っていたものの、性教育の授業計画や内容に明確に現れていたとはいえず、課題といえる。性教育においては、性の社会的問題(望まない妊娠やレイプ、買春、性の商品化など)をとりあげることによって、否定的な印象を与えることに終始する可能性もある。こうした内容をどのように扱うのか、ジェンダーの視点から、学習の系統性と継続性を含めて活発な議論が求められる。最後に、性教育に関する研修機会の充実の必要性を指摘する。実施した授業のふりかえりや話し合い、評価を行い、専門家からアドバイスを得られる場も必要である。


 

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