海洋産環状デプシペプチドに関する生物有機化学的研究


研究課題名 海洋産環状デプシペプチドに関する生物有機化学的研究
レコードタイプ 研究実績報告
報告年度 2004
研究期間 2003-2004
研究課題番号 15710166
研究代表者 末永 聖武  (スエナガ キヨタケ) 筑波大学・大学院・数理物質科学研究科・講師
研究代表者番号 60273215
研究機関 筑波大学 研究機関番号:12102
研究種目 若手研究(B) 研究種目コード:260
研究分野[3] 生物分子科学 研究分野コード:2401
キーワード タツナミガイ / オーリライド / 細胞毒性 / 抗腫瘍性 / デプシペプチド / 構造活性相関 / 生物活性
研究概要 オーリライドは海洋動物タツナミガイ由来の環状デプシペプチドであり、腫瘍細胞に対して強力な細胞毒性を示す。しかしその標的生体分子は現在のところ不明であり、詳しい生物活性も調べられていない。そこで、オーリライドの抗腫瘍性発現の分子機構を解明することを目的として以下の研究を行った。まず,オーリライドの合成品を用いて種々の生物活性試験を行ったところ,オーリライドは細胞骨格タンパク質の微小管を異常に安定化することが分かった。しかし,有名なタキソールとは異なり,チューブリン/微小管自身には直接作用していないことも判明した。また,数種の誘導体を合成し、部分的に構造活性相関を明らかにした。オーリライドの水酸基を酸化したケトン体,および水酸基をエステル化した誘導体を合成し、細胞毒性を評価したところ,オーリライド自身と同様に強い細胞毒性を示した。したがって,オーリライドの活性には水酸基は重要ではないことが分かった。またオーリライドの標的分子解明を目的としたプローブ分子を合成するため,アミノ酸部にリシンを導入した誘導体を設計し,現在合成を進めている。この分子はアミノ基を有するので、例えばビオチンや光反応基を容易に導入することが可能であり,種々のプローブ分子を合成することが出来る。今後,活性評価を行い,リシンの導入位置についてさらに詳細に検討する。また,オーリライドの活性向上(毒性軽減)を目的に水酸基を除去したデオキシ体についても合成を行った。これまでにデオキシ体の脂肪酸部の合成を達成した。
発表文献 kiyotake Suenaga, et al.:   "Synthesis and actin-depolymerizing activity of mycalolide analogs"  Tetrahedron Lett. 45(28).  5383-5386  (2004)  
Kiyotake Suenaga, et al.:   "Total Synthesis of (-)-ent-Jolkinolide D"  Chem.Lett. 33(7).  918-919  (2004)  
Kiyotake Suenaga, et al.:   "Aurilide, a cytotoxic depsipeptide from the sea hare Dolabella auricularia : isolation, structure determination, synthesis, and biological activity"  Tetrahedron 60(38).  8509-8527  (2004)  
Toshiaki Teruya et al.:   "Biselides A and B, Novel Macrolides from the Okinawan Ascidian Didemnidae sp."  Chem.Lett. 33(9).  1184-1185  (2004)  
Keiko Kobayashi, et al.:   "Spongiacysteine, a Novel Cysteine Derivative from the Marine Sponge Spongia sp."  Chem.Lett. 33(10).  1262-1263  (2004)  
Kazushi Watanabe, et al.:   "Formal Synthesis of Optically Active Ingenol via Ring-Closing Olefin Metathesis"  J.Org.Chem. 69(23).  7802-7808  (2004)  


 

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